1987 Fiscal Year Annual Research Report
腎での甲状腺ホルモンT_4からT_3への変換における蛋白リン酸化とその生理的意義
Project/Area Number |
61570316
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
浅野 泰 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00050500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村山 直樹 自治医科大学, 医学部, 助手 (80182137)
田部井 薫 自治医科大学, 医学部, 講師 (90155234)
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Keywords | サイロキシン脱ヨード活性 / 尿細管刷子縁膜 / 甲状腺ホルモン / ナトリウム依存性リン輸送 / 蛋白リン酸化 |
Research Abstract |
Sprague Dowley ratを用い, Thyroparathyrodectamy(TPTX)を施行後, T4及びT3を実験施行後36時間及び24時間前に腹腔内注射し, 腎皮質Homogenate及び, Brush Border Membrane(BBM)を採取し, 以下の検討を施行した. 1)T3及びT_4の投与量を検討するため, T_3, T_4を2.6nmols, 26nmols, 260nmols/100gB.W.をそれぞれ投与し, 血中のfree T_3ならびにBBM vesiclesを用いたNa依存性リンの輸送とプロリンの輸送を検討すると, 血中free T_3は容量依存性に増加するのが明らかとなり, リンの輸送もT_3及びT_4容量依存性に増加した. 一方, プロリンの輸送は増加せず, リンの輸送の増加は甲状腺ホルモンの刺激により特異的に増加したことが確認された. 2)腎homogenatgにおけるthyroxine 5′-deiodinaseはT_3及びT_4 26nmols/100gB.W.投与により約5倍の注性増加を認めたがBBM vesiclesでは活性増加を認めなかった. またthyroxine 5′-deiodinaseのinhibitorであるiopanoic acid(IOP)ならびにipadate(IPD)をそれぞれ10mg/rat, 5mg/rat前投与群では, thyroxine 5′-deiodinaseは増加を認めなかった. 3)血中のT_3濃度はIOPならびにIBD処理にて増加を認めなかったが, T4濃度は約100倍増加した. 4)IOPならびにIPDで処理し, 血中T_3増加を制御しても, BBM vesiolesによるNa依存性リンの輸送は, 特異的に増加していた. 5)T_4投与により, 近位尿細管でのPTHに対する蛋白リン酸化は, 非特異的に各蛋白において著明に増加していた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M. Yamaki et al.: Proceeding of Xth International Congress Of Nephrology. (London 26-31, July, 1987). 269 (1987)
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[Publications] S. Takada et al.: Proceeding of Xth International Congress Of Nephrology. (London 26-31, July, 1987). 534 (1987)
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[Publications] 浅野泰 他: 腎と透析. (1988)