1988 Fiscal Year Annual Research Report
初代培養肝細胞系を用いた肝疾患治療薬の薬効検定法の開発
Project/Area Number |
61570340
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
武良 哲雄 , 医学部附属ステロイド医学研究施設・化学部門, 講師 (80093631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 真里子 , 医学部附属ステロイド医学研究施設・化学部門, 助手 (20135883)
猪川 嗣朗 , 医学部附属ステロイド医学研究施設・化学部門, 教授 (70032183)
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Keywords | ラット初代培養肝細胞 / 肝内胆汁うっ滞モデル / 毛細胆管再形成 / 実験的肝細胞障害 / 四塩化炭素 / Caイオノフォア / 癌原物質 / 不定期DNAと過酸化脂質付加物 / 加齢による肝機能 |
Research Abstract |
ラット初代培養肝細胞系でのestradiol-17β-glucuronide(E_2-17G)誘起による肝内胆汁うっ滞モデルを製作し、副腎皮質ホルモンやフェノバルビタール等の薬効評価への応用を可能にした。また、四塩化炭素やCa-イオノフォアによる障害培養肝細胞に対し、グリチルリチン(GL)およびプロトポルフィリンは膜障害修復およびP-450誘導等の作用により、その障害を軽減すること等を報告してきた。本年度はこれらの事を検討、発展させて次の結果を得た。(1)分離直後あるいは培養6時間以内の細胞にE_2-17Gを投与しても肝内胆汁うっ滞は誘起されないが、dexamethasoneの前処理および肝細胞膜蛋白質添加により細胞間の接触を密にすると誘起されることから、分離肝細胞からの毛細胆管再形成時期と関係するのでその再生機構と細胞骨格および細胞膜との関連性を今後検討する。(2)培養肝細胞ではシスティン量は減少し、特に障害肝細胞ではこの傾向が強かった。その結果、システィンおよびグルタチオン量は減少して障害が進行する。また、肝逸脱酵素の漏出量と細胞内Ca量はよい相関を示した。(3)成熟および老齢ラット肝臓から調製した核画分において、NADPH-ADP-Fe^<3+>による〔^3H〕-アラキドン酸の過酸化脂質化を行うと、DNAおよびヒストンに付加物が生じ、その量は老齢時で有意に上昇した。(4)培養肝細胞系に肝原物質を投与後の不定期DNA量を測定すると、benz(x)-pyrene(10^<-4>M),aflatoxinB(10^<10-4>M)および3′-methgl-4-dimethgl-aminoazobenzene(10^<10-4>M)でその生成量が約2〜3倍増加した。従って、この様な癌原物質および過酸化脂質による核DNA付加物の増加が肝細胞の加齢化に伴って増加するのは、外部要因により細胞膜が障害を受け、その要因が消去できない場合あるいは蓄積により核膜の損傷が加齢と共に増大するためと考えられるので、今後加齢等の肝機能を検討する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 武良哲雄,三宅真里子,猪川嗣朗: 脂質生化学研究. 28. 209-212 (1986)
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[Publications] 川崎寛中,武良哲雄,猪川嗣朗: 肝臓. 27. 141-143 (1986)
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[Publications] 武良哲雄,猪川嗣朗: MINOPHAGEN MEDICAL REVIEW. 17. 102-109 (1987)
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[Publications] TETUO MURA,;MARIKO MIYAKE,;SHIRO IKAWA,;HIRONAKA KAWASAKI: J.Biochem.
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[Publications] TETUO MURA,;MARIKO MIYAKE,;SHIRO IKAWA,;HIRONAKA KAWASAKI: J.Pharmacol Exp Ther.