1988 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト骨格筋および中枢神経におけるカルシウムポンプ蛋白の分布と病態
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61570395
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
高木 昭夫 冲中記念成人病研究所, 主任研究員 (20010142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒木 誠 冲中記念成人病研究所, 研究員
小島 進 冲中記念成人病研究所, 研究員 (10183336)
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Keywords | 筋小胞体 / Ca-ATPase蛋白 / カフェイン / 筋ジストロフィー / mdxマウス / 神経組織 |
Research Abstract |
筋小胞体 (SR)・Ca-ATPase蛋白に対する抗体を使用して、Ca-ATPase蛋白の分布と病態を解析した。 1)mdxマウス maxマウスの骨格筋に対して上記抗体を使用して免疫組織化学を行った。Duchenne型筋ジストロフィー (DMD)の場合と同様に白筋線維においても、免疫染色の低下をみとめた。組織化学的にmyosinATPase (pH10.4 preincubation)を比較すると、mdxでは対照より活性低下を呈した。このようにmdxの骨格筋には複数の形質に異常が観察される。おそらく筋細胞の分化に問題があるものと推定している。mdxのスキンドファイバーを使用して、caffeine拘縮を分析した。mdxにおいてもDMDの場合と同様にcaffeine拘縮の亢進を観察した。SR変性に随伴する非特異的現象かあるいは筋ジストロフィー特有な現象かを決定する必要がある。 2)神経組織のCa-ATPase蛋白の分布 抗SR・Ca-ATPase蛋白抗体を使用して、神経組織における共通抗原の分布をimmunablotにより検討した。対象とした組織はマウス大脳・小脳・脊髄・末梢神経である。100KDのCa-ATPase蛋白はいずれにも存在しなかった。36KDのバンドが免疫染色された。この蛋白は末同定である。ヒト血小板と培養内皮細胞につき同様の検討を行った。これらの細胞には交叉反応を呈する蛋白は存在しない。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 高木昭夫 他: 臨床神経学. 29. (1989)
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[Publications] 高木昭夫 他: 麻酔と蘇生. 24別冊. 63-69 (1988)
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[Publications] 高木昭夫: Clin Neurosci. 7. 82-85 (1989)
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[Publications] Takagi A,et al: Biomed Res. 9. 243-246 (1988)
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[Publications] Araki M,et al: Neurology. 38. 297-301 (1988)
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[Publications] 高木昭夫: 臨床科学. 24. 95-103 (1988)
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[Publications] 高木昭夫: "Ann Rev神経" 中外医学社, 259-272 (1987)
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[Publications] 高木昭夫: "神経内科学書" 朝倉書店, 969-972 (1987)