1986 Fiscal Year Annual Research Report
^<19>F,^<31>PNMRによる脳血流量,脳エネルギー代謝同時測定法の開発
Project/Area Number |
61570398
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
成冨 博章 循病セ, その他, 研究員 (60132932)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 良絋 国立循環器病センター, 内科脳血管部門, 医長
佐々木 將博 国立循環器病センター研究所, RI施設, 室員 (50150800)
金城 勝 国立循環器病センター研究所, 共通実験室, 室員 (10132929)
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Keywords | 生体計測核磁気共鳴法 / 脳血流量 / 脳代謝 |
Research Abstract |
現有の生体計測用NMR装置を一部改良して自動的に【^(19)F】スペクトル、【^1H】スペクトルの連続測定ができるシステムを作成した。このシステムを用いて先ず【^1H】クリアランス法による脳血流量測定を試みた。すなわち、両側頸動脈より重水を注入し、それによって起こる【^1H】シグナルの低下とその後の回復より脳血流量の算定を試みた。同方法は【^(14)C】ヨードアンチピリンにより測定した脳血流測定値とよく相関していた(62年6月モントリオールにおける国際脳循環代謝学会にて報告の予定)。しかし重水法入は反復できないという欠点がある。次に【^(19)F】フロンガス吸入による脳血流測定を試みた。フロンガスには毒性の強いものが多いが、フロン23は比較的毒性も少なく、70%フロン23+30%【O_2】ガスを動物に吸入させた場合、血圧、血液ガス、脳波等への悪影響は見られなかった。フロン23の血液ガス:分配係数は約0.3であり、血液への浴解度は小さい。したがって脳を通過した後の再循環が小さいという利点がある。70%の【^(19)F】フロン23+30%【O_2】を10分以上吸入させると【^(19)F】NMRスペクトロスコピー上充分なシグナルが得られた。吸入を中止するとフロンガス血中濃度は急激に減少し、これに伴って脳の【^(19)F】シグナルも低下した。このクリアランスカーブの勾配より半減期を求め、それにフロン23の血液:脳分配係数を乗すると、脳血流量を絶対値として(単位ml/g脳/分)計算することができる。現在種々の循環状態(【CO_2】吸入時、低血圧時、頸動脈閉塞時)においてフロンガス吸入による脳血流量測定および【^(14)C】ヨードアンチピリンによる脳血流測定を行い、両者の値を対比しようと検討中である。また同時に【^(31)P】NMRスペクトロスコピーを用いて脳エネルギー代謝を測定し、循環と代謝の関係を検討中である。
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[Publications] Hiroaki Naritomi: J Cereb Blood Flow Metab. 7. (1987)
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[Publications] Hiroaki Naritomi: J Cereb Blood Flow Metab. 7. (1987)
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[Publications] Shimizu Takahiro: J Cereb Blood Flow Metab. 7. (1987)
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[Publications] Masahiro Sasaki: J Cereb Blood Flow Metab. 7. (1987)