1988 Fiscal Year Annual Research Report
心房性ナトリウム利尿ペプチドの分泌に影響を及ぼす因子の検討-容量および浸透圧負荷との関連-
Project/Area Number |
61570405
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平田 恭信 東京大学, 医学部(病), 助手 (70167609)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 當男 横浜市立大学, 医学部, 教授 (90010363)
松岡 博昭 東京大学, 医学部, 講師 (20111544)
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Keywords | 心房性ナトリウム利尿ペプチド / 心筋症ハムスター / 心室 / ノルエピネフリン / ドーパミン / サイクリックGMP / 心肥大 |
Research Abstract |
心筋症ハムスターは特発性心筋症の疾患モデルと考えられ、カテコールアミンや心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)などの体液性因子の異常が指摘されている。そこで生後5、11および32週齢の心筋症ハムスターならびにその対照ハムスターの計56匹の血中ならびに心房、心室組織内ANP濃度、血漿cGMP濃度および心室内ノルエピネフリン(NE)、ドーパミン(DA)濃度を測定した。その結果、心室重量/体重比はいずれの時期でも心筋症ハムスターで高値を示した。5週齢心筋症ハムスターの右房内ANP濃度は対照群のそれと差がないが、11および32週齢の心筋症ハムスターでは対照群のそれより低値を示し、この差は加齢と共に増大した。ANPの左房内濃度は右房と同様に11および32週齢の心筋症ハムスターでは5週齢のそれより低値を示した。このような加齢によるANP濃度の変化は対照群では認められなかった。心筋症ハムスターの血漿ANP濃度は心房内ANP濃度と異なり、すでに5週齢より著明な高値を示し、同週齢の対照ハムスターよりいずれも約2倍高値であった(32週で135±23対303±44pg/ml、P<0.02)。ANP分泌速度の指標と考えられるANP濃度の血漿/心房比でも心筋症群は約3倍の高値を示した(P<0.01)。32週齢で測定した心室内ANP濃度は対照ハムスターの54±8pg/mgに比し心筋症ハムスターでは580±45pg/mgと著明るな高値を示した(P<0.001)。両群の11および32週齢における血漿cGMP濃度も心筋症群で有意に高値を示した。心房内ANP濃度と異なり、心室内NE濃度およびDA濃度にはいずれの週齢でも両群間に差を認めなかった。以上より、心筋症ハムスターでは血漿および心室ANP濃度が高値を示し、加齢と共に心房内ANP濃度が減少した。このANP分泌亢進は心不全症状発現前からみられ、心機能不全に対する代償的反応と考えられる。また本症ハムスターでは心内ANPはカテコールアミンよりもここと機能低下を鋭敏に反映。
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[Publications] Hirata,Yasunobu: Circulation. 78. 1401-1410 (1988)
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[Publications] Hirata,Yasunobu: American Journal of Cardiology. 62. 56-58 (1988)
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[Publications] Hirata,Yasunobu: Advanced in Atrial peptide Research. 2. 444-447 (1988)
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[Publications] Hirata,Yasunobu: Japanese Circulation Journal. 52. 1459-1464 (1988)
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[Publications] Hirata,Yasunobu: American Journal og Hypertension.
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[Publications] Hirata,Yasunobu: Journal of Clinical and Experimental Hypertension.