1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570434
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
石川 欽司 近大, 医学部, 助教授 (10088536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小菓 裕成 近畿大学, 医学部, 助手 (50215208)
清水 稔 近畿大学, 医学部, 助手 (20178990)
小田 明夫 近畿大学, 医学部, 講師 (20169303)
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Keywords | 心筋 / 心筋梗塞 / 冠動脈 / 冠再灌流 / 心筋保護 / マンニトール / 心筋壁厚 |
Research Abstract |
〈冠血流再開直後の梗塞部壁厚の動態〉雑種犬22頭を左側開胸し、左前下行枝を剥離、結紮用絹糸を装着した。その心筋領域に壁厚を計測する目的で超音波クリスタルを心筋内層・外層に埋め込んだ。結紮による虚血の変化を確める目的で心外膜心電図を縫合した。これらの実験装置作成後、絹糸で左前下行枝を3時間結紮し、その後、絹糸を切除して再灌流させ、犬は閉胸して、1週間飼育した後屠殺した。この間、一定間隔で壁厚を計測し続けた。拡張末期の壁厚(Thr)は冠結紮により91.9±2.1%に減少したが、冠再灌流により、60分後には111.0±2.2%へと増大した。その後、この増大はしだいに減少して3時間後には104.4±4.2%となった。その後、再び増大し、1週間後には、119.0±5.6%に達した。この間、非虚血部の壁厚は有意の変化を示さなかった。梗塞部の組織水分量は正常部77.7±0.1%に対し、梗塞部では79.8±0.2%に増大していた。以上、本研究により、冠再開通により壁厚は二峰性に増大することが知れた。現在迄、再開通により壁厚増大することが報告されていたが、再開通直後に一過性の増大があることを報告したものはない。この原因として、再開通直後に生ずる反応性充血が大きな役割を演じていると推測される。その後、一週間に向けての壁厚増大は、従来いわれている心筋浮腫がその原因と解釈された。 〈冠血流再開時の高張マンニトール液冠動脈内注入の心筋salvage効果〉雑種犬33頭で冠動脈左前下行枝を剥離、結紮用の絹糸を装着、細いカニューレを挿入した。絹糸で同冠動脈を3時間結紮したのち、これを切除して再開通させた。再開通と同時に、冠動脈のカニューレから18頭では高張マンニトールを、他の15頭では生食を0.075ml/minで注入、2時間後屠殺した。梗塞部の心筋CPKはマンニトール注入では高値に保たれ、マンニトールによる、心筋保護効果が推測された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 金政健,石川欽司: Proc Rokko Cardiac Seminor. 4. 1-4 (1986)
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[Publications] 門脇宏之,石川欽司,大里修一郎,小川巌,小田明夫,清水稔,金政健,香取瞭: 最新医学. 41. 2931-2934 (1986)
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[Publications] 石川欽司,大里修一郎,小田明夫,門脇宏之,小川巌,清水稔,小菓裕成,金政健,香取瞭: 近大医誌.