1986 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルX線システムにおける画像データの解析と撮影法の研究
Project/Area Number |
61570508
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中野 善久 京大, 医学部, 講師 (70115898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 春海 京都大学, 医学部, 助教授 (40026943)
鳥塚 莞爾 福井医科大学, 副学長 (00025537)
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Keywords | デジタルX線 / 画像処理 / ラチチュード / X線撮影法 |
Research Abstract |
FCRの画像収録,画像処理は人手を介さない自動処理システムであるが、すべての撮影において満足がいく画像が得られるわけではない。適切な撮影条件,画像収録,処理法を選択し、高精度の画像を得るためにはFCR画像のピクセル値を解析する必要がある。本研究では汎用画像処理システムを用いてFCR画像のピクセル値解析用プログラムを開発し、これを用いてデジタルシステムにおける最適の撮影,収録,処理法を検討した。画像処理システムの構成は、コンピュータVAX725(DEC),磁気テープ装置,デジタイザー,イメージプロセッサーNEXUS6400,PC-9801E(NEC)である。言語はFORTRANを用いた。開発したプログラムはMTに収録されたFCR画像データーを縮小表示し、任意の領域のピクセル値のヒストグラムを作成し画像の露光域(X線量巾)を求めた。従来のフィルム、スクリーンシステムではできない広露光域の画像の描出に優れており、画像処理のなかでも周波数処理が有効であった。しかし、広露光域の画像の場合、特に撮影,収録条件の選択が困難で、画像収録を正確に行うためには、実際の撮影画像のピクセル値頻度分布を知る必要があると考えられた。デジタルX線システムの有用性は未だ明らかでない。Exposure latitudeが広いために撮影が容易である、画像処理としてコントラストの変換,辺縁強調などが行えるためにdisplay latitudeが広いなどの利点がある。デジタルX線システムを真に有効に用いるためには、単に従来の撮影で得られる画像の処理のみでは不十分で、撮影法そのものが再検討されなければならない。
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