1986 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト悪性腫瘍細胞の産生する高カルシウム血症惹起因子に対するモノクロナル抗体の作製
Project/Area Number |
61570563
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 幹二 東京女医大, 医学部, 講師 (60138857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓斗 〓 東京女子医科大学, 内科2, 助手 (00165044)
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Keywords | 高カルシウム血症 / 骨吸収促進因子 / インターリューキン1(IL-1) / 扁平上皮癌 / 抗IL-1α抗体 / 抗IL-1β抗体 / PTH様因子 |
Research Abstract |
我々は、高カルシウム血症惹起性のヒト扁平上皮癌細胞の産生する骨吸収促進因子を、培養上清よりSephadex G-100にて分画し、その骨吸収促進因子が分子量1.5万〜2万の蛋白であり、PTH様活性は有していないことを報告した。(論文(1))。 また、この骨吸収促進因子はDEAE-Sepharoseカラムより、二峰性に溶出された。ところで最近interleukin1(IL-1)には骨吸収活性もあることが判明しているので、念のため各溶出分画のIL-1活性を測定してみたところ、ゲル濾過でもイオン交換クロマトでも、骨吸収活性とIL-1活性は全く同じ分画に溶出された。また骨吸収活性もIL-1活性も、同じ等電点(PI〜50)であった。さらに骨吸収活性もIL-1活性も抗IL-1α(poly-clonal)抗体により完全に失活したが、抗IL-1β(polyclonal)抗体では全く失活しないので、この扁平上皮癌(T3M-1)の産生する骨吸収促進因子はIL-1α様因子であることが明らかになった(論文(2))。 なおIL-1αが骨吸収活性を有していることは、recombinant humaninterleuk in 1αを用いて証明されている(論文(3))。現在IL-1αをマウスに投与した場合、実際に高カルシウム血症が生ずるか否か検討中であるが、IL-1の作用機〓としては、骨芽細胞を介して作用しているらしいことが判明している(論文(4))。 現在、このIL-1α様因子が 遺伝子工学的にもIL-1αであることをNortlern blot hybri dizationにて確認中である。以上のごとく、この扁平上皮癌細胞はIL-1α様因子を産生ししいることが明きらかになったため、モノクロナル抗体の作製は中止したが、我々は最近さらに、PTH様因子を産生する扁平上皮癌を樹立しており、向後はこのPTH様因子に対するモノクローナル抗体を作製する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] hizumeKanji Sato;H,Mimura;D.Han;T.Kakiuchi;Y.Ueyama;H.Ohkawa;T.Okabe;Y.Kondo;N.Ohsawa;T.Tsusima;K.S: Journal of Clinical Invuestigation. 78. 145-154 (1986)
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[Publications] Kanji Sato;Y.Fujii;T.Kakiuchi;K.Kasono;K.Shizume: Proceedings of the IX th International Conference on Calcium Regulating Hormones. 6 (1986)
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[Publications] Kanji Sato;Y.Fujii;K.Kasono;M.Saji;T.Tsushima;K.Shizume: Biochemical Biophysical Research Communicaitons. 138. 618-624 (1986)
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[Publications] Kanji Sato;Y.Fujii;S.Asano;T.Ohtsuki;M.Kawakami;K.Kasono;T.Tsushima;K.Shizume: Biochemical Biophysical Research Communications. 141. 285-291 (1986)
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[Publications] Kanji Sato et al.: Jpn J Cancer Researd. (1987)
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[Publications] 〓目和夫,藤田拓男,鈴木不二男 鑑修佐藤幹二: "破骨細胞活性代因子(OAF).『骨代謝調節因子』" 羊士社, 150 (1987)