1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570587
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
須田 年生 自治医大, 医学部, 講師 (60118453)
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Keywords | 血液幹細胞 / ILー3 / GMーCSF / G-CSF / リンパ球の初期分化 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
我々は、今までILー3の存在下に単離した血液幹細胞の培養を行ない、分化方向は液性因子によって決定されているのではないということを報告してきた。今年度は、マウスT細胞株のCDNALibraryからGMーCSF遺伝子をクローニングし、COS細胞に導入し、組換えGMーCSFを得、その作用を検討した。GMーCSFは、ILー3とは異なり、多能性幹細胞あるいは赤血球系前駆細胞には作用しないことを明らかにした。5ーfluorouracilを投与したマウス脾細胞に残存する多能性幹細胞はILー3存在下に一定の分化段階に達すると、GMーCSFに反応するようになり、好中球,マクロファージに分化することを認めた。このときも、好中球、マクロファージが一つのコロニーの中に含まれる比率は様々で、2方向のいずれに分化するかは、GMーCSFによって決定されていないと考えられた。次に新たにクローニングされたGーCSFの造血作用について検討した。ヒト血液幹細胞を無血清培地で培養したところ、ヒトGーCSFは、主として好中球に分化することが決定した前駆細胞に作用することを認めた。一方、このGーCSFの作用をマウス造血系で検討したところ、意外にも、GーCSFは、5ーFUを投与したマウス脾細胞から大きな混合コロニーを形成せしめることが分かった。この作用が直接作用か、他の細胞を介しての間接作用であるかは現在検討中である。最近、ILー3で支持された芽球コロニーから、マクロファージ、支持細胞の存在下に、NK細胞とBリンパ球がそれぞれ出現することを認めた。このことは、血液幹細胞からリンパ球への初期分化を解析する上で重要と考えられる。 形質転換に関する研究では、プリッキング、レトロウィルスベクター、Electroporationにより、E1A、MiddleTなどの遺伝子導入を試み、解析を進めている。
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[Publications] Suda J;Suda T;Kubota K;Ihle JN;Saito M;Miura Y: Blood. 67. 1002-1006 (1986)
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[Publications] Kajigaya S;Suda T;Suda J;Saito M;Miura Y;Iizuka M;Kobayashi S;Minato N;Sudo T: J Exp Med. 164. 1102-1113 (1986)
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[Publications] Komatsu N;Suda T;Sakata Y;Eguchi M;Kaji K;Saito M;Miura Y: Brit J Haematol. 64. 241-252 (1986)
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[Publications] Suda T;Sato Y;Furukawa Y;Suda J;Eguchi M;Saito M;Miura Y: Brit J Haematol. 64. 647-656 (1986)
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[Publications] Sato Y;Suda T;Suda J;Ohsaka A;Kubota K;Saito M;Miura Y: Brit J Haematol. 64. 657-667 (1986)
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[Publications] Suda J;Eguchi M;Akiyama Y;Iwama Y;Furukawa T;Sato Y;Miura Y;Suda T;Saito M: Blood. 69. 508-512 (1987)
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[Publications] Suda T;Sato Y;Suda J;Kubota K;Saito M;Miura Y: "Detection of abnormal clone in single colonies from a patient with idiopathic myelofibrosis.In"Megakaryocyte Development and Function"" Alan Liss Inc,New York, 435(355-359) (1986)
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[Publications] 須田年生,須田純子: "幹細胞コロニー,血液幹細胞培養法" 中外医学社, 2)185(100-11 (1986)