1988 Fiscal Year Annual Research Report
がん細胞膜修飾とマクロファージの選択的活性化による抗腫瘍効果増強に関する研究
Project/Area Number |
61570611
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
峠 哲哉 広島大学, 医学部附属病院外科(原医研), 講師 (40034657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳川 悦朗 広島大学, 原爆放射能医学研究所外科, 講師 (40136148)
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Keywords | 活性化マクロファージ / 腫瘍親和性 / 細胞表面微細構造 |
Research Abstract |
マクロファージの抗腫瘍効果を効率よくするためには、マクロファージ-腫瘍細胞の相互関係において、腫瘍側要因としてがん細胞膜を修飾することにより、マクロファージの腫瘍細胞に対する親和性を高め、マクロファージの抗腫瘍効果の増強をはかる事が重要である。まず、マクロファージ活性化作用を有する溶連菌製剤OK-432によるマウス腫瘍細胞膜の修飾を検討した。OK-432にて0.1KE/ml、2時間処理した腫瘍細胞に対するOK-432活性化マクロファージの腫瘍細胞増殖抑制化は、MH134細胞、Meth-A細胞に対して無処置腫瘍細胞に対する活性に比較して有意に活性の増強を認められた。さらに、走査電顕学的に腫瘍細胞に対する活性化マクロファージの結合性、腫瘍細胞障害性を検討すると、結合性はMH-134:Meth-A細胞に対して有意に亢進し、MM102に細胞に対してもその傾向が認められ、OK-432により、腫瘍細胞膜の修飾が惹起されマクロファージの抗腫瘍活性が増強されると考えられる。次に、BRMによるマクロファージ活性化の機序をさらに検討する目的でFITC標識OK-432を用いて分画し、形態学的変化を観察した。FITC標識OK-432 1KEを腹腔内投与4日後の浸出細胞をflow cytometryにて解析すると、マクロファージ分画の占める割合は、非投与群17%に対してFITC標識OK-432投与群では39.3%を占めた。FITC標識OK-432投与群においてgatingすると、陽性細胞の割合はリンパ球分画2.1%、マクロファージ分画15.8%であり、OK-432はマクロファージに取込まれ、さらに、FITC標識OK-432陽性マクロファージを分離すると、陽性マクロファージは細胞表面が薔薇の花弁状のruffleにより覆われ、lamellipodiaの出現が顕著であり、抗腫瘍性を示すマクロファージに類似した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Togo,T.: Int.J.Immunopharmac.8. 599-603 (1986)
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[Publications] 峠哲哉: 癌と科学療法. 13. 1258-1263 (1986)
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[Publications] 峠哲哉: 医学の歩み. 140. 786-788 (1987)
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[Publications] 峠哲哉: 日臨免会誌. 10. 10-19 (1987)
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[Publications] 峠哲哉: 臨床免疫. 20. 724-730 (1988)
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[Publications] Togo,T.: Jpn.J.Surg.18. 668-674 (1988)