1986 Fiscal Year Annual Research Report
アロ抗原特異的抑制細胞のクローニングとその臓器移植における臨床的応用
Project/Area Number |
61570612
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福田 康彦 広島大, 医学部, 講師 (40093801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅原 利正 広島大学, 医学部, 助手 (70175850)
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Keywords | リンパ球混合培養 / サプレッサーT細胞 / サプレッサーT細胞のクローニング |
Research Abstract |
(ヒトサプレッサーT細胞のクローニング) ヒトサプレッサーT細胞のクローニング技術は確立されていない。我々はサプレッサー分画に純化することによりクローニングに成功した。2名の健康成人より得たリンパ球を用いたone wayのリンパ球混合培養(以下MLC)を施行し、6日後に生じたアロ抗原感作リンパ球(以下PRL)からサプレッサーT細胞のクローン化を試みた。 即ち、PRLより熱安定性のロゼット形成性T細胞を分離し、これをHansen9.3モノクロナール抗体で処理した。この細胞分画を希釈法によるクローニングに供した。培養はインターロイキン2の存在下にfeeder layerを用いて行った。 2ヶ月後に72種のクローン化細胞が採取出来た。これらの中、1種類のクローン化細胞(C-【III】-1-C5)のみが、primed MLCを著明に抑制し、かつ反応細胞に対してキラー活性を持たず、このクローンがサプレッサー細胞であることが判明した。このクローンは細胞表面抗原の解析からT細胞であることが確認された。また、11ヶ月間に渡って継代培養され、その間同様の性状が維持されている。 以上の結果から、one way MLCによってアロ抗原特異的サプレッサーT細胞のクローニングが可能なることが示された。 今後はその特異性を決定する抗原系,採取方法,大量培養法について検討する予定である。
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Research Products
(1 results)