1987 Fiscal Year Annual Research Report
凍結手術後早期におけるHigh zone Tolerance抑制について
Project/Area Number |
61570625
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
蔵本 新太郎 東邦大学, 医学部, 教授 (50057460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 利章 東邦大学, 医学部, 助手 (80161818)
永澤 康滋 東邦大学, 医学部, 講師 (60155926)
小林 一雄 東邦大学, 医学部, 助教授 (40120266)
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Keywords | Naturol killer / herper T cell / susppessor Tcell / oMT4 / oMT8 tt |
Research Abstract |
先に報告したが, 家兎においては免疫パラメーターの測定困難を感じ, 実験動物をラットに変え, 実験腫瘍もVXIIよりMRMTIに代えた. 肝移植定着率は現在ほぼ100%である. 凍結剤も炭酸ガス使用により実験データにバラツキがなくなり安定した. 水上, 実験条件の変更により以下の如き研究結果を得ている. 肝腫瘍容積が肝全体の1/5における状態において, 完全凍結, 不完全凍結共に既に術后3時間及び6時間後にNatural KillerCELL(NG)及びherper Tcellに変動〓〓ら, いづれも上昇傾向がみられる. これに反しsuprrer Tcellにはまだ変動はない. 従ってOKT4とOKT8の対比はむしろ上昇し, 免疫能が上昇している. しかし, 凍結組織の融解し始める24時間以后になると, A-Tcellが上昇してくるのでNKおよびh-Tcellは現状のままであってもT4とT8の比率は下り免疫能が相対的に低下してくるものと考えられる. 即ち可溶性抗原の考え方に一致した, 術前にp.s.k1g/kgで免疫賦活剤投与例の結果においては術前7日, 3日の間に差は殆どみられず, 非投与群との間にもNK h-Tcellの差はみられなかった. しかし, OKT8の上昇な有意差はみられないが抑制されている. このことは, T4T8の比率においては, 差異を認められた. 即ち2.0以上の数値を得ている. しかしこの比率の数値が1以上のものはいづれも凍結施行例にはみられており且つ生存している. 凍結前のものは1.4〜1.5の間にあり, 凍結直後は1.7前后に上昇し, 2週後にはいづれも凍結前より低下している. その後は3週において再び上昇傾向にある. 以上の結果より免疫賦活剤の投与は有効であると判断出来るが, その投与時期は凍結直前のみでよいか, 又その量は如何にすべきかについての最後の判定を下すには到っていない. また肝容量1/5の凍結ではS-Tcell上昇の抑制はいづれも不可能であった. 従って肝凍結容量の限界を免疫能面からみた判断を最終報告には述べてみたい.
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