1988 Fiscal Year Annual Research Report
凍結手術後、早期における免疫High Zone tolerance抑制について
Project/Area Number |
61570625
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
蔵本 新太郎 東邦大学, 医学部, 教授 (50057460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 利章 東邦大学, 医学部, 助手 (80161818)
永澤 康滋 東邦大学, 医学部, 講師 (60155926)
小林 一雄 東邦大学, 医学部, 助教授 (40120266)
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Keywords | 免疫賦活剤 / 凍結融解組織 / 細小肝癌 |
Research Abstract |
前年度の実験において凍結免疫の存在が肝凍結においても〓実証されたが最終年度の本年度においては統計的有意差をもって実証された。殊に不完全凍結で行った場合に顕著であった。また凍結容量についても、30%容量の肝凍結が術后のHigh zone tolerance即ちsupperssor T cellの抑制に効果的であり、それ以上の凍結容量ではAdveree effectktの方が大きく現れた。 これは可溶性抗原の考え方からも云えるが、対応策としては凍結融解組織の排泄トナージ法にあると考えられた。しかしラットの実験では今回は困難であった。臨床的には径3cm未満の細小肝癌では予後がよく、5cm以上の肝癌では腹腔トレナージが充分に出来る肝表面の腫瘍では予後が良好であったことからも推測的であるが裏付けられると考えた。次に免疫賦活剤の投与法について、術前と術后について検討したが、術前1週より投与開始のものは有意の差をもってCD_<3,4>対CD_8比の低下を抑制することが出来、8週後には上昇が顕著であった。抗癌剤との併用については術前投与より術后2週より少量の投与が一番効果的と思われた。このことは凍結後2週以内においては凍結周囲組織に特異的に抗癌剤の高組織濃度を得られるという特徴のためと思われる。従って抗癌剤投与の減量化に役立つものと考えた。
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