1987 Fiscal Year Annual Research Report
脾のがん免疫における役割と胃癌免疫療法への応用の研究
Project/Area Number |
61570635
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 守 東京大学, 医学部(病), 助手 (10181596)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 武 東京大学, 医学部(病), 医員
渡辺 二郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (80201193)
山田 義直 東京大学, 医学部(病), 助手 (70191351)
昌子 正實 東京大学, 医学部(病), 医員
小堀 鴎一郎 東京大学, 医学部(病), 助手 (30110696)
|
Keywords | 癌の免疫療法 / 脾の自家移植 / インターロイキン2 |
Research Abstract |
1.ラットに対する胃癌の移植 これは前年度までと同様に, 肺転移巣を細切し生食浮遊液として背部皮下2カ所に0.5mlづつ注入することで, ほぼ同じ大きさの主病巣を作製することができた. 癌の移植は生後5〜6週のラットに行った. 2.薬剤による脾の灌流と脾の自家移植 本年度は, 薬剤を生食とインターロイキン2の2種類に限定した. これら薬剤を摘出した脾に直接穿刺注入した. 昨年までは摘出した脾全体を12片に細切し, 腎外側腹上移植していたが, 壊死におちいることが多かった. 恐らく量が多いためと考ええ, 今年度は脾の半分程度を6片に細切して移植し, ほぼ良好な生着が得られた. ラットの麻酔は, 初めはエーテルを使用していたが, 肺炎などで術後死亡することが多かったため, ネムブタールの腹腔内投与による麻酔に変更した. この結果, 安全に手術が行え, かつ術後の死亡もほとんど見られなくなった. また脾の自家移植は, 癌の移植後約4週目で行った. 3.結果 ラットのトサツは脾移植後約4週目に行った. この際, 皮下腫瘍の大きさと, 肺転移数を比較した. 両群間では皮下腫瘍の大きさには明らかな差異は認められなかった. また肺転移数はインターロイキン2群で多少減る傾向が見られたが, 有意差はなかった. 4.今後の計画 今後は, ラットの週令の変更, 脾を摘出せずに薬液を直接脾に注入すること, 腫瘍の変更などを考えている.
|