1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570637
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒田 慧 東大, 医学部, 講師 (70010270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 政則 東京大学, 医学部, 医員
永井 秀雄 東京大学, 医学部, 医員 (00164385)
石原 敬夫 東京大学, 医学部, 助手 (80010263)
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Keywords | ラ島移植 / basket-collagenase-Percoll法 / ラ島培養 |
Research Abstract |
Viabilityの高いラ島の短時間大量採取と移植に伴なうラ島組織の抗原性の問題が膵ラ島移植において大きな問題である。特に移植のfirst stepであるviabilityの高いラ島の短時間大量採取の問題はラット等の小動物と異なりヒトや犬などの大動物では容易でない。そこでヒト及び雑種成犬を用いたラ島自己移植実験を計画し、(1)膵全摘犬を作成し、摘出膵よりラ島細胞を採取し、数日間の培養後、培養ラ島組織のviabilityを検討し、同一犬の部位(門脈内,肝,脾への注入,大網内への埋入,腎被膜下,腹腔内への散布等)に移植し、各々の血糖制御効果を検討、(2)膵ラ島の単離について(3)膵ラ島の培養について 検討を加えた。 (2)については従来の膵を細切しcollagenaseやclipaseを使用しラ島を採取する方法に比し、kbasket-collagenase-Parcollによる方法は(A)ラ島に与える障害の点(B)外分泌組織との分離の点で優れていることが判明した。しかし収率および方法の繁雑さの点で臨床応用にあたっては問題が残ると考えられた。 (3)については、ラ島細胞機能の保示の点では培養条件(Dulbecio-modi fied Eagle 培地37℃)により犬単離ラ島は少なくとも1ケ月間は新鮮単離ラ島と同等の分泌機能を保示することが確認された。しかし、培養下におけるラ島細胞の抗原性の修飾,変化については今後の検討課題が多いと考えられた。 (1)については、培養ラ島の移植臓器の選択,移植量,投与経路のいずれも充分な検討ができず、今後の研究課題として残された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 石原敬夫: 胆と膵. 7. 127-135 (1986)
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[Publications] 永井秀雄,黒田慧,仙波大右,森田恭彦: 胆と膵. 7. 1093-1102 (1986)
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[Publications] 黒田慧,八幡和彦,森田恭彦: Medical Practice. 3. 614-618 (1986)