1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570669
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中原 数也 阪大, 医学部, 講師 (20028624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 元 大阪大学, 医学部・第一外科, 助手 (00190306)
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Keywords | 横隔膜ペーシング / 横隔膜疲労 / アミノフイリン |
Research Abstract |
横隔膜ペーシングに伴う横隔膜疲労における筋疲労の有無につき実験的検討を加えた。雑種成犬24頭を用い、右頚部横隔神経を白金電極を用いて電気刺激し、ペーシングした。刺激条件は、パルス幅200μsec、周波数25Hz、パルス列持続時間1.2秒とした。呼吸回数を1分間38回(1群)、25回(2群)、12回(3群)とし、経横隔膜圧(Pdi)が初期の60%以下になった時点を横隔膜疲労とし、経時的に一回換気量(VT)、筋電位(Edi)、伝導時間(CT)、電極間電流(E)の時間的経過を観察した。また疲労後、アミノフイリン10mg/kgを投与し、その後の変化を45分間観察した。10頭では疲労後、刺激の極性を陽波から陰波へ転換し、Pdi,Ediの変化を観察した。疲労に達する時間は、1群(70分)、2群(149群)、3群(371分)と、3群間に有意(P<0.05)差があった。VT、Ediも疲労時有意に低下したが、CT,Eには変化がなかった。アミノフイリン投与によりPdiは3群とも有意に増加した。一方、Ediは有意の変化を示さなかった。非疲労時にアミノフイリンを投与した6頭ではPdi,Ediともに有意の変化はなかった。以上よりアミノフイリンは筋自体に作用し、疲労時にのみ効果が発現した。また疲労時にアミノフイリンの効果が有意であったことから、ペーシングに伴う疲労の一因として筋自体の疲労が明かとなった。 横隔ペーシングを臨床使用するにあたり、生体からの神経パルス、炭酸ガス値から刺激装置の刺激頻度を制御するハードウェアの開発は目下検討中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tetuo Kido et al.: J Surg Res.
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[Publications] 城戸哲夫等: 人工臓器. 14. 1500-1504 (1985)
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[Publications] 中原数也: 医学のあゆみ. 137. 87-88 (1986)
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[Publications] 城戸哲夫等: 呼吸. 4. 1198-1203 (1985)
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[Publications] 中原数也等: 呼吸と循環. 33. 1453-1457 (1985)