1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570672
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
福永 信太郎 広島大学, 医学部, 助手 (70112183)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶原 博毅 広島大学, 医学部, 助教授 (20034184)
浜中 喜晴 広島大学, 医学部, 助手 (20156409)
松浦 雄一郎 広島大学, 医学部, 教授 (80190403)
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Keywords | 植込み型駆動装置 / 円筒カム / 完全人工心臓 / ハーモニックドライブ / フッラトモータ / ブラシレスモータ / プッシャープレート / モータ駆動人工心臓 |
Research Abstract |
前年度に製作した体内植え込み型人口心臓駆動装置に, プッシャープレートタイプのサック型血流ポンプを組み込み, 先ず体外模擬循環回路を用いて性能試験を行ない, 次いで仔牛を用いた動物実験を行なって以下の知見を得た. 1.製作した血液ポンプはポリウレタン製で, その設計容量は左が87mL, 右が81mLである. 流入及び流出部にはそれぞれ29及び25mmのビジョロク・シャイリーモノストラット人口弁を使用した. 2.体外模擬循環回路を用いてモックテストを行なった. (1)人工心臓は39bpmから125bpmまでその振動数を任意に選択して駆動することができた. (2)抽出量はおよそ100mmHgの平均動脈圧に対して, 振動数に応じて, 2.9L/minから7.3L/minの範囲にわたって変化した. 左右のサックへの流入量はそれぞれの心房圧に大きく依存しているため, 左右の抽出量は自動的に釣り合った. (3)消費電力は拍動数によって大きく変化し, 15Wから43Wの範囲にあった. この時の全効率はおよそ5.3〜7.2%であった. 3.体重120kgの仔牛を用いて動物実験を行なった. (1)100mmHg前後の平均動脈圧に対し103bpmで駆動できたが, 現在の人工心臓の構造上, 拡張期に陰圧がかけられなかったので, 得られた拍出量はおよそ3L/minであった. (2)人工心臓によるおよそ30分間の循環補助の後, 仔牛は脳死の徴候無く麻酔から覚醒した. 現在, 血液還流を積極的に行なうべく人工心臓の改良を行なっており, その後動物実験を続行する計画である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 福永信太郎: 医用電子と生体工学. 25. 497 (1987)
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[Publications] 福永信太郎: 医科器械学. 57. 54-55 (1987)
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[Publications] 福永信太郎: 人工臓器. 17. (1988)