1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570717
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
首藤 貴 愛媛大, 医学部, 講師 (20116940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 強右 徳島大学, 教育学部, 助教授 (30035323)
松本 幸寛 愛媛大学, 医学部, 助手 (70145093)
野島 元雄 愛媛大学, 医学部, 教授 (60035384)
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Keywords | 重度障害者 / 福祉機器 / コミュニケーション |
Research Abstract |
今年度は特に重度の脳原性疾患を有する症例に合併したコミュニケーション障害に対して取り組んだ。 整形外科一般診療において脳原性障害を呈する代表的疾患は、脳性麻痺である。特に重度アテトーゼ型脳性麻痺例においては四肢体幹の重度な運動機能障害に合わせて構音障害による会話機能の喪失が合併している。これらの症例はわれわれの日常生活を営むうえで最も大切とされる書字や言語手段によるコミュニケーション機能が著しく障害され、症例に対するリハビリテーション遂行上重大な支障を生じてくる。 われわれは症例が自らの残存機能を活用して使用し得るコミュニケーション機器を開発し、症例の持つ障害の軽減と残存能力の向上を図っている。今年度は症例の四肢または頸部の単純な運動を有効に利用すべく、従来より開発を進めていた文字列スキャンニング方式をさらに効率的に文章表現ができるよう、本機器のハード面ならびにソフト面を改良した。症例の残存能力を有効に活用するため非常に大切となる入力装置については、一本の指の屈伸または下顎の上下運動などの最も単純な一方向の運動で入力できる2段スイッチ方式を中心に臨床応用を行った。 本コミュニケーションの基本システムは、まず症例の残存機能に直接関係し、個々の症例に適合させて作製される入力装置と、入力信号を処理するコンピューターおよびCRT上で文章を作成しプリントアウトするための出力装置より構成されている。 現在前述の如き脳性麻痺症例を対象にしたシステムを開発してフィールドテストを行いながらリハビリテーションサービスの一端として役立てているが今後症例を増加させるとともに筋ジストロフィー症例や頸髄症例など各種の障害症例につき応用する計画である。
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Research Products
(1 results)