1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570728
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
平林 冽 慶応大, 医学部, 助教授 (60051413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 貴裕 慶應義塾大学, 医学部整形外科, 助手
若野 紘一 慶應義塾大学, 医学部整形外科, 講師 (80051655)
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Keywords | ケモタクレオリーシス / キモパパイン / コラゲナーゼ / バイオメカニクス |
Research Abstract |
〈方法〉雑種成犬(15kg前後)55頭を用い、トラベノール社製キモパパイン0.04nkat/kg,ABC社製精製コラゲナーゼ10IU/kg,Sigma社製粗製コラゲナーゼ10Sigma U/kgを経腹膜外的進入にて犬椎間板に注入した。経時的に2週間、6カ月の処理犬を作製し、これをそれぞれ短期群,長期群とし標本は椎体後方成分を除去してmotion unitを作製した。テンシロン引張り試験機,重錘,圧縮曲げ装置を使用し約20kg重の負荷試験を行った。これにより得られた負荷変形曲線、クリープ曲線をX-Yレコーダーに記録した。さらに標本は同様の負荷にて豊田工機製PMS-5M型半導体トランスデューサーを取付け、アンプを介して負荷と内圧上昇をX-Yレコーダーに描かせた。この際圧伝播には粘調なシリコンオイルを使用した。さらに標本は推間板高位で横切し、マクロ形態を観察した。また別の標本でヘマトキシリンエオシン染色、アザンマロリー染色、サフラニンO染色を行い病理学的検索を行った。 〈結果〉短期群では各酵素注入群とも椎間板高の狭少化を認めた。長期群ではキモパパインでは回復を認めたが、コラゲナーゼでは狭少化したままであった。静的スチフネス、クリープ度とも短期群で大きな値をしめし、圧縮負荷に対し正常群に比し軟く反応した。これに対し長期群ではコラゲナーゼは静的ステフネス、クリープ度とも回復傾向にあったが、バラツキが大きかった。キモパパインでは回復した。内圧上昇では両酵素とも正常群に比し半分以下の値であった。病理学的検索では短期群で髄核のサフラニンO染色性が消失し、長期群ではこれが回復した。
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Research Products
(1 results)