1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570765
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
竹内 正文 愛媛大, 医学部, 教授 (70028471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清家 泰 愛媛大学, 医学部, 助手 (10136327)
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Keywords | 腹圧排尿 / 排尿時同時測定 / 正常成人男子 / 膀胱頸部硬化症 / 前立腺肥大症 / 尿道狭窄症 / 排尿障害 |
Research Abstract |
正常成人男子36例の排尿時同時測定から腹圧排尿を検討した。腹圧排尿は個人個人の排尿習慣によると考えられるが、排尿量が少なく、排尿前の尿意が弱いかほとんどない場合と排尿量が多く、尿意が十分にある場合では腹圧排尿のパターンが少し異なることがあった。腹圧排尿と排尿量及び年齢とは有意な関係はみられなかった。腹圧での最大努責圧は5〜39mmHgが全体の93.7%を占めた。腹圧排尿群と非腹圧排尿群との間では一部の排尿量で平均尿流率と排尿時間に有意差がみられた。腹圧の型を1〜4型に分類し(1型:膀胱収縮が生じる迄,2型:膀胱収縮が生じ、排尿が始まる迄,3型:最大尿流迄,4型:最大尿流以降)、このそれぞれの型と関係があると考えられる排尿時同時測定のパラメーターとの間には2型又は3型又は4型の腹圧と平均尿流率及び排尿時間の検討では腹圧排尿群と非腹圧排尿群の間には排尿量が最小尿意から200ml未満及び100mlから最小尿意量未満において排尿時間に有意差がみられた以外は何らの有意差は認めなかった。 排尿障害患者については膀胱頸部硬化症15例,前立腺肥大症70例,尿道狭窄症19例の計104例で検討を行った。排尿障害患者においては腹圧排尿の頻度は高くなる傾向にあるが、30〜59歳の間では正常人と比べても有意差はみられず、又、3群の排尿障害患者間での腹圧排尿の頻度、型にも有意差はみられなかった。腹圧排尿群と非腹圧排尿群との間には前立腺肥大症において開口時内圧に有意差がみられた以外には他のパラメーターでは有意差がみられなかった。このことから、腹圧は排尿障害患者においても個人の排尿習慣にかかわるものではないかと考えられた。腹圧の型については1型は排尿障害群で正常人と比べて頻度が高いと考えられた。2〜4型は排尿障害群と正常人では差がみられなかった。又、腹圧の大きさについても排尿障害群と正常人では差がみられなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 森田勝,岡本正紀,渡辺喜代隆,越知憲治,竹内正文: 日本泌尿器科学会雑誌. 77. 1814-1819 (1986)
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[Publications] 森田勝,岡本正紀,渡辺喜代隆,越知憲治,竹内正文: 日本泌尿器科学会雑誌. 77. 1820-1824 (1986)