1987 Fiscal Year Annual Research Report
Androgen標的組織の核分画Androgen Receptorに関する研究
Project/Area Number |
61570766
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
森岡 政明 高知医科大学, 医学部, 助教授 (20127591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 志雄 高知医科大学, 医学部, 助手 (90174820)
小浜 吉照 高知医科大学, 医学部, 助手 (40178299)
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Keywords | 核分画AR / 塩抽出分画及びmatrix,boundAR,cultured Fibroblast |
Research Abstract |
1.前立腺組織における検討:従来の塩抽出分画androgen receptor(AR)と活性型androgen(DHT)濃度に関する成績は既に発表し掲載されている. 今回, 手術的に得られた10例の前立腺肥大症組織を用い, 細胞分画法により細胞質成分と核に分離し, さらに核を塩抽出分画とmatrix bound分画に分け各々のARを測定した. 核の塩抽出, metrix作製のプロセスにおける物理的操作(界面活性剤処理など)や, 各種薬剤(Protease 阻害剤, Phospha tase阻害剤など)の影響が大きい事が判明した. 既ち, 現在の方法論では, 細胞質分画とmatrix bound分画のARが大部分を占め, 塩抽出分画には殆どARは検出されない結果となっている. しかし, SH基保護剤を添加する事により, 塩抽出分画のARの検出が良好となってくる事実もあり, Gransblcated或いはoccupied receptorのどの部分を測定しているのか不明である欠点がある. この問題を中心に次年度の研究テーマとしたいと考えている. 2.外陰部皮膚由来の培養Fibroblastにおける検討:主に小児例において手術的に得られた包皮, 陰のう皮膚を用いて培養Fibroblastを得て, disperced cell assay法によるAR測定を行った. この系では細胞全体(whole cell), 精製核(puritied nucleus), 既ち核分画全体のARを測定した. 核分画には細胞全体のARの50〜70%が存在する事が判明した. しかも, 尿道下裂症例においても, この割合及びwhole cellのAR量には対照とした正常小児と大差がない事が判明した. 但し, 成人の尿道下裂症例では明らかにwhole cell, 核分画AR共に低下しており, これは併存する精巣機能障害による二次的な変化かも知れないが, AR自身の異常である可能性もあり, 前述のGranslocationなどの検討を行っていく必要があると考えている.
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Research Products
(1 results)