1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570774
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
島田 憲次 兵庫医大, 医学部, 講師 (70068576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 敏弘 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (10177157)
有馬 正明 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (60028636)
森 義則 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (80131598)
生駒 文彦 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70068419)
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Keywords | 胎児手術 / 先天性尿路通過障害 / 実験モデル |
Research Abstract |
目的 周産期医学の発達にともない、出生前に発見される先天性異常が増加している。今回は実験動物を用いた胎仔手術の技術を応用し、先天性尿路奇形を作成し、腎・尿動に対する障害度を検討することを目的にした。 方法 交尾期日の判明している妊娠家兎(交尾後23〜26日)約30羽を用い、全身麻酔下に家兎胎仔に手術操作を加えた後、再び子宮内に戻し、出産直前の胎仔あるいは出生後の仔を回収した。手術が加えられた仔の尿路を病理組織学的に検討した。 結果 (1)家兎胎仔に対する手術手技の確立 (a)麻酔法:GOF+静注ケタミンにより安全かつ充分な子宮壁弛緩が得られ、術中術後の早流産が少なかった。 (b)手術手技:上部尿路通過障害の作製のためには、胎仔に側腹部切開を加え、腹膜外的に尿管を結紮した。結紮操作はカットグッドとクリップを用い、成功率は70%であった。 下部尿路通過障害の作製のためには、胎仔の下腹部切開の後、尿膜管と尿道を結紮した。成功率は80%であった。 (2)胎仔手術による腎・尿路の変化:現在詳しく検討中であるが、上部尿路結紮群では腎の水腎症性変化が未熟な糸球体にまで及んでおり、成熟ウサギによる尿管結紮像とは異った所見が得られている。
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