1988 Fiscal Year Annual Research Report
性ステロイドレセプターの生物学的意義と臨床応用に関する研究
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61570802
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
玉舎 輝彦 岐阜大学, 医学部, 教授 (70079870)
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Keywords | エストラジオールレセプター / エストリオールレセプター / 体内分布 / 抗エストロゲン剤 |
Research Abstract |
女性生殖器でのエストラジオール-17β(E_2)とエストリオール(E_3)との生物学的効果は別々に、独立して存在していると考えられる。 この効果発現機構を知るため、実験を行ってきた。 1.標的細胞でのE_2やE_3の最初の作用部位としての特異的結合部位であるレセプターは別々に存在するとウサギ子宮、ヒト子宮を用い報告してきた。しかもE_3よりもE_2によってウサギ子宮での両者の結合部位はコントロールされ、増加することも明らかとなった。 2.抗エストロゲン剤としてフロミフェンやタモキシフェンは、エストロゲンレセプターを介して、その効果を発揮すると考えられている。これらの抗エストロゲン剤とE_2やE_3との特異的結合部位との関係をウサギ子宮を用いて検討すると、これら抗エストロゲン剤はE_3との結合部位により強い親和性を示し、E_3との結合部位との結合が抗エストロゲン剤のその作用の発揮に関係する可能性が考えられた。 3.E_2やE_3の特異的結合部位の生体内の組織でどのように分布しているかをウサギで検討すると、脳実質、肝臓、腟、子宮頚部、子宮体部など、体内に広く、これら結合部位が存在していることが明らかとなった。したがって生体内ではE_2やE_3の生物学的効果は互に協同作用している可能性が考えられる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 玉舎輝彦: Acta Obstet.Gynerol.Scard.67. 265-269 (1988)
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[Publications] 玉舎輝彦: Asia-oceania J.Obstet.Gynerol.14. 75-80 (1988)
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[Publications] 玉舎輝彦: 産科と婦人科. 55. 2051-2060 (1988)
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[Publications] 玉舎輝彦: 東海産婦人科学会誌. 24. 1-8 (1988)
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[Publications] 玉舎輝彦: Life Science. (1989)
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[Publications] 玉舎輝彦: Biochem.Bioph.Res.Co.(1989)
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[Publications] 玉舎輝彦: "Hormone and Cancer 3" Raven Press, 456-459 (1988)
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[Publications] 玉舎輝彦: "Human Reproduction,Current Status/Future Prospect" Elsevier Science Publishers, 265-266 (1988)