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1986 Fiscal Year Annual Research Report

頭頚部がんへのインターロクキン2の臨床応用

Research Project

Project/Area Number 61570828
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

沢木 修二  横浜市大, 医学部, 教授 (20045933)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佃 守  横浜市立大学, 医学部, 非常勤講師 (70142370)
持松 いずみ  横浜市立大学, 医学部, 講師 (10166332)
Keywords頭頸部がん / インターロイキン-2 / 免疫療法
Research Abstract

上咽頭がん(nasopharyngeal carcinoma:NPC)は頭頸部がんのなかでは最も予後が悪く、患者の著しい免疫能破綻が原因の一つと考えられている。このため的確な免疫療法の開発が望まれる。そこでNPCの培養細胞を樹立し、これを刺激細胞とし、さらにInterleukin-2(IL-2)を用いて誘導した抗腫瘍活性の高い細胞を担癌患者に移入する方法の確立を目的としている。
今回、臨床上NPCと診断された51歳、男性より得られた生検材料を用い、NPC培養細胞の樹立を試みた。生検材料を培養し約3か月後に付着性の細胞増殖を認めた(NPC TY861)。生検材料、TY861細胞の組織像は同一の未分化癌で、TY861のdoabling timeは約18時間、colony形成法によるplate efficiencyは約80%であった。蛍光抗体法による性状の検索で、この細胞の約10%にUiralcapsid antigen(VCA)が存在し、またEBassociated nuolear antigen(EBNA)も10%の細胞に認められた。TPA処理によっておのおのの陽性率は60〜70%に上昇した。さらにTY861は、EBウィルスのリセプターと考えられる【C_3】dリセプター陽性細胞であり、この細胞にはtransformableなEBウィルスが存在することが明らかになった。また抗サイトケラチン抗体によって染色され、上皮性細胞であることも確認できた。TY861細胞をヌードマウスにheterotransplantationしたが、5×【10^5】以下の細胞接種では腫瘍形成は見られず、この細胞が免疫原性が高いことが示唆された。生着した腫瘍の組織像は生検および培養細胞像と同一であった。
以上よりTY861細胞がtransformableなEBウィルス産生能をもち、かつ上皮性の性格を保持する世界で初めての培養細胞であることから、この細胞を刺激細胞とした細胞障害性T細胞の誘導を試み、今後adoptive immunotherapyの可能性を究明し、臨床に応用することを予定している。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] 澤木修二: 日本耳鼻咽喉科学会会報. 89. 352-355 (1986)

  • [Publications] 佃守: 医学のあゆみ. 137(12). 1027-1028 (1986)

  • [Publications] 佃守: 臨床免疫. 18(4). 355-358 (1986)

  • [Publications] 佃守: 臨床免疫. 18(5). 449-451 (1986)

URL: 

Published: 1988-11-10   Modified: 2016-04-21  

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