1986 Fiscal Year Annual Research Report
電気刺激によるABR,MLC,SVRを指標とする脳死の判定と神経病理学的研究
Project/Area Number |
61570831
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
鈴木 雅一 帝京大, 医学部, 助手 (00154584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都筑 俊寛 帝京大学, 医学部耳鼻咽喉科学教室, 助手
加我 君孝 帝京大学, 医学部耳鼻咽喉科学教室, 助教授 (80082238)
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Keywords | 脳死 / 電気刺激のABR / 脳幹死 / 大脳病理 / 蝸電図 |
Research Abstract |
本年度は音刺激によるABR・MLC・SVRを指標として意識障害・脳死の判定のための研究と電気刺激によるABR・MLC・SVRのための予備実験をネコを用いて行った。 1.ICUに入院した患者のうち急性期の意識障害患者および、脳死と臨床的に見なされる患者について、研究した。その結果、従来の脳死という概念は、脳幹死という概念にとって代わるべきであるという結論に達した。すなわち、ABRに異常波形が生じた場合、ほとんど救命されないからである。聴性誘発反応による生命予後の予測は、ABR,MLC,SVRのすべてが記録されると100%救命され、ABR,MLCだけでは90%救命され、ABRだけが正常であれば60%の救命率である。しかし、脳幹障害型のABRでは10%,ABRが無反応であれば、救命された例はなかった。ABRが無反応であった例は脳幹死と呼んで良いと考えられる。 2.神経病理学的研究:ICUで脳死を判定され、その後死亡した症例は5例ある。そのうち1例は側頭骨・脳の病理標本は完成した。他の4例は現在、プロセス中である。 3.クリップ型外耳道蝸電図電極の開発。脳幹死をさらに調べるためには蝸電図の記録が必要である。従来の針電極は不便であるため、先端にAg/Clの銀ボール電極をつけた、クリップ型蝸電図電極を作成し、記録を始めた。 4.電気刺激によるABR。ネコの正円窓に置いた電極を用いて、麻酔下のABR記録を行った。その結果、自然刺激の【II】【III】【IV】波に相当する波形が得られることがわかった。患者では、斜電極を用いる方法とクリップ型蝸電図電極を用いて行う方法で、電気刺激を与え、両者の特性を比較検討を始めた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 鈴木雅一,小寺一興: Auris-Nasus-Larynx. 12. 237-238 (1985)
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[Publications] 加我君孝 他: Annals of Oto-Rhino-Laryngology. 95. 203-206 (1986)
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[Publications] 加我君孝,R.Marsh: 1nt.J.Ped Oto-rhino-laryngology. 11. 29-38 (1986)
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[Publications] 加我君孝 他: Brit.J.Avdiol. 20. 121-127 (1986)
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[Publications] 都筑俊寛,加我君孝: Auris-Nasus-Larynx. 13. 131-138 (1986)
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[Publications] 長井大二,加我君孝: 帝京医学雑誌. 10. (1987)
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[Publications] 加我君孝: "神経耳科学【II】幼小児の平衡機能検査" 金原出版, 500 (1986)
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[Publications] 加我君孝: "聴性脳幹反応。小児神経疾患" メジカルビュー, 500 (1986)