1987 Fiscal Year Annual Research Report
I型単純ヘルペス実質性角膜炎の実験モデルによる免疫病理学的解析と治療の研究
Project/Area Number |
61570851
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
内田 幸男 東京女子医科大学, 眼科学教室, 教授 (90075200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 尚 東京女子医科大学, 眼科学教室, 助手 (10175490)
林 晧三郎 東京女子医科大学, 眼科学教室, 講師 (20012726)
風見 宜生 東京女子医科大学, 眼科学教室, 助手 (10188542)
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Keywords | 角膜ヘルペス / 細胞性免疫 / helperT細胞 / suppressor / cytotoxicT細胞 / CNA fingerprinting / A型変異株 |
Research Abstract |
角膜ヘルペス感染時の細胞性免疫反応について, これまでに(1)Balb/cマウス角膜ヘルペス感染7日後の局所リンパ節には, 脾に比して約10倍の活性をもつ細胞障害性T細胞(CTL)が誘導される. (2)これらCTLを抗L_3T_4抗体, 抗Lyt22+補体処理によりsubsetに分けBalb/cヌードマウスに移入するとL_3T_4^+細胞, Lyt2^+細胞の両者が存在するときに, 最もよく防御的に働くことを明らかにした. 一般にHSVに対するCTL活性はsuppressorT細胞が誘導されるため, invitroでの培養なしには検出されにくいとされて来た. 今回私達は(1)の如くに得た局所T細胞を(a)IL-2+UV不活性化ウイルス, (b)IL-2+liveウイルス, (c)Balb/cマウス胎児線維芽細胞にHSVを24時間感染しマイトマイシンC処理を行ったものをstimulatorとして5日間培養したものに分け, それぞれによって誘導されたT細胞を抗L_3T_4, 抗Lyt22抗体+補体処理によってsubsetに分画した. これらをスードマウスに移入したのち, ヌードマウス角膜にHSVを感染し, それぞれのT細胞分画の抗HSV活性を検討した. その結果(1)(a)のUV不活性化ウイルスを用いたものではL_3T_4^+細胞のみが防御能を示し, 本来のCTLのLyt2+細胞は全く活性を示さない. (2)(b)の場合はhelper, suppressor/cytotoxicT細胞ともに誘導されない. (3)(c)の場合のみL_3T_4^+細胞の他にもLyt2^+細胞にも活性がみられることが明らかになった. これらの結果は, これまでHSV感染に対するCTLが, helper, DTH細胞であるという説に対して, それがinvitroでの不活性化抗原により, 人為的に誘導されたものであることを示すとともに, virus感染細胞がある場合, 両者が誘導されることから, これまでのin vitro培養なしに, ヌードマウスに移入した際, 両方のsubsetが必要であることを再確認したものである. 角膜ヘルペス新鮮分離株の制限酵素によるfingerprintingでA型変異が皮膚分離株が少ないことがわかった.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 風見 宣生・林 皓三郎 内田 幸男: 日本眼科学会雑誌. 91. 142 (1987)
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[Publications] 林 皓三郎・風見宣生 内田 幸男: 日本眼科学会雑誌. 92. 188 (1988)
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[Publications] 林 皓三郎: 日本眼科紀要. 38. 763-774 (1987)
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[Publications] 風見 宣生: 東京女子医科大学雑誌. 57. 281-285 (1987)