1986 Fiscal Year Annual Research Report
糸球体と尿細管におけるプロリン含有ペプチドの加水分解過程の比較
Project/Area Number |
61570901
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
原田 実 松本歯大, 歯学部, 教授 (70064657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 眞希雄 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (00174334)
平岡 行博 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (20097512)
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Keywords | プロリン含有ペプチド / 尿細管 / ミクロビリ画分 / 高速液体クロマトグラフ / ジペプチジルペプチダーゼ【IV】 / アミノペプチダーゼP |
Research Abstract |
目的、腎臓においてGly-Pro-X(X:各種アミノ酸)型ペプチドの加水分解過程を糸球体、尿細管で検討し、上記ペプチドの再吸収と排泄について考察する。実験.1.腎臓皮質より糸球体、尿細管を調製する。2.Gly-Pro-Xペプチド、ならびに加水分解物の高速液体クロマト(HPLC)による同定、定量に必要な条件の設定。3.ペプチドの加水分解を経時的に検討する。 結果.1.糸球体、尿細管分画の調整はHelwingら(Urolog.Res.2(1974)55),Vinayら(Am,Physiol,Soc.(1951)F403)の方法に準じ、家兎腎皮質より、コラゲナーゼ処理、遠心分画.Percoll密度匂配分画法で得たが、酵素処理条件などで再現性が乏しく、混存物も多いため(写真参照)、尿細管のミクロビリ分画をBoothら(Biochern.J.142(1974)575)の方法に準じて調製し、実験に使用した。2.Gly-Pro-X型ペプチドならびに加水分解酵素により生成するペプチドの同定、定量はHPLCで行なった。溶出時間(tR)でペプチドの分離可能な溶媒組成を以下に示す。条件はカラム:Zorbax ODS,流量:1.0ml/min,カラム温度:50℃,同定:210nm。(1)2.0nM K【H^2】P【O^4】,pH2.1 Gly-Pro-Arg-Pro(tR=7.365),Gly-Pro(tR=2.183)(2)2.0mM K【H_2】P【O_4】,pH2.5 Gly-Pro-Arg(tR=3.115),Gly-Pro(tR=2.468)(3)100mM K【H_2】P【O_4】,pH2.5(1.0mMオクタンスルホン酸ナトリウム(OSNa)を含む)Gly-Pro-Ala(tR=6.433),Gly-Pro(tR=4.992)(4)100mM K【H_2】P【O_4】pH2.1(1.0mM OSNaを含む)15%/C【H_3】CN85%Gly-Pro-Hyp(tR=8.598),Pro-Hyp(tR=6.573)Gly-Pro(tR=5.867)。3.家兎腎のミクロビリ分画はGly-Pro-Arg-Pro,Gly-Pro-Arg,Gly-Pro-AlaをGly-Proと各アミノ酸に分解するが、Gly-Pro-Hypについては異なり、Gly-Proは生成せず、Pro-Hypが生成した。この結果は尿細管でジペプチジルペプチダーゼ【IV】とアミノペプチダーゼPによる加水分解を証明している。
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Research Products
(2 results)