1987 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症の病態解明のためのエックス線学的画像解析について
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61570936
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
金森 敏和 岩手医科大学, 歯学部歯科補綴学第一講座, 助教授 (30133747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守屋 光孝 岩手医科大学, 歯学部歯科補綴学第一講座, 副手
古館 隆充 岩手医科大学, 歯学部歯科補綴学第一講座, 助手 (40190160)
関合 正行 岩手医科大学, 歯学部歯科補綴学第一講座, 助手 (60179330)
田中 久敏 岩手医科大学, 歯学部歯科補綴学第一講座, 教授 (30118278)
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Keywords | 顎関節症 / 顎関節部エックス線規格撮影 / 顎関節部エックス線規格撮影装置 / 顆頭位 / 断層撮影 / 画像処理 |
Research Abstract |
近年, 患者数が増加している顎関節症の病因のひとつとして関節窩内における下顎頭の位置的なズレ, すなわち顆頭の偏位が注目されており, 顎関節症の診断と治療効果の判定に顆頭位のエックス線学的な評価, 分析は極めて重要と考えられる. しかし, 顎関節症患者の顆頭位を評価するためには, それ以前に対照となる正常有歯顎者のそれを客観的に明らかにする必要がある. このような見地から, われわれは当教室で開発した新型の顎関節部エックス線規格撮影装置を使用して正常有歯顎者の咬頭嵌合位における顎関節部を側斜経頭蓋撮影法により規格撮影し, 顆頭位の分析を行い, その結果を国内外の専門学会, 学術雑誌に報告してきた. 今年度は, りす正常有歯顎者のみならず, 顎関節症患者に対しても同様に側斜経頭蓋撮影法によりエックス線規格撮影を行うべく被検者数の増加に努めた. また, 詳細な顆頭位の評価, 分析を行っていないが, 咬頭嵌合位において正常有歯顎者よりも顆頭が後方もしくは前方に偏位し, 顆頭の輪郭影も平坦化などの形態変化を受ける傾向にあることが示唆された. さらに, 正常有歯顎者ならびに顎関節症患者の咬頭嵌合位における顎関節部に対して截断面を正中矢状面と平行とする断層撮影を行った. まだ被検者数が不十分で明確な結果を得ていないが, 現在のところ正常有歯顎者, 顎関節症患者とも側斜経頭蓋撮影法で撮影した場合と同様な知見を得ている. 現在, 被検者数を増やし, 咬頭嵌合位のみならず, 最大開口位での顎関節部も撮影すべく鋭意努力している. 今後, 顎関節症患者をMPDシンドローム, 顎関節内障, クローズドロック, 骨関節症の4ステージに分け, 各ステージと顆頭位との関連性についてFCRによる画像処理を併用し比較検討していく所存である.
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Research Products
(1 results)