1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570939
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
小田 豊 東京歯大, 歯学部, 講師 (00085838)
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Keywords | チタン合金 / アノード分極 / 腐食 |
Research Abstract |
Tiに10〜50at%N:,10〜30at%Al,5〜25at%Cuをそれぞれ添加した合金を、加圧成形法および焼結法とアルゴンアーク溶解炉を使用することにより溶製した。試料の組成についてはXMA(EPMA)による定量分析を行った。 電気化学的腐食試験として、ISO規格委員会で検討中の人工唾液を用い、分極抵抗およびアノード分極挙動を調べた。その結果以下の知見が得られた。Ti-N:二元合金の人工唾液浸漬5分後のアノード分極曲線を求めた結果、Break down potentialはTiの2.6V付近からN:の添加によって1.4V付近まで顕著に低下し、N:の濃度10〜50at%の範囲では大きな差異は生じなかった。また、自然電極電位はTiの-0.6V付近から、N:の添加によって-0.4V付近へ上昇した。浸漬12時間後では自然電極電位,分極抵抗,不動態化電位のいずれも上昇する傾向にあった。 Ti-Cu二元合金の場合、Ti-N:合金とほぼ同様な傾向を示したが、Al添加の場合はAlの添加量と共にBreak down potentialは高電位となった。 今後本実験の結果と腐食減量,変色などとの関係を調査し、耐食性の評価方法について検討する予定である。
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