1986 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症患者における筋電図パラメータの診断用コード化に関する研究
Project/Area Number |
61570944
|
Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
虫本 栄子 阪歯大, 歯学部, 助教授 (50131397)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 治正 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (30176820)
|
Keywords | 顎関節症 / EMG / 咀嚼筋 / 咬合干渉 |
Research Abstract |
研究計画書ならびに補助金交付申請書の研究計画欄に記載したとうり、本研究の目的とする顎機能異常のEMG診断パラメータをコード化するための基礎資料の収集と各パラメータ毎の特徴からパターン分類を試みることを61年度の主たる研究計画の内容とした。 (1)顎関節症患者群のデータについて 1)すでに300例以上のデータを収積し、これらのプロトコールのデータベース検索システムを完成した。2)MKGおよびEMGデータについても100例を越える分析を終了した。3)以上の患者データについて、プロトコールからこれらの患者を症状によって群分けし、各群の特徴を見い出すこととした。まず、咀嚼筋,顔面,頭頚部などに筋症状を(圧痛および運動痛)を随伴するものとしないものとに2分した。そしてそれぞれの群の特徴を明らかにした。また、筋症状を伴う群ではさらに定型症状の1つとしての著明な運動障害(開口制限)を伴う者について、その術前後のEMGパラメータを比較した。次年度も引き続き他の定型症状との関連から診査パラメータのコード化を進める予定である。 (2)コントロール群について 計画に従って、正常被検者9名に一側下顎大臼歯部に実験的咬合干渉を付与して1)装着前,2)装着直後,3)2日後,4)1週間後,5)除去直後,および6)除去1週間後の6セクションにわたって、片側がム咀嚼時の両側咬筋および側頭筋後部からのEMGをMKGと同時記録した。各種パラメータ毎に分散分析法によって統計的に解析し、明らかに咬合干渉付与によると思われる筋活動への影響が認められ、顎関節症,発症因子の1つとされる咬合不調和と密接に関連するEMG的特徴が明らかにできた。以上のデータから次年度にEMGパラメータのコード化を進める。
|
-
[Publications] 西崎宏 ほか: 第7回顎関節研究会誌. 37 (1987)
-
[Publications] 新谷宏道: 歯科医学. 50巻3号. (1987)
-
[Publications] 栗山仙之助: ソフトウェアコンファレンス・プロシーディング. 83 (1987)