1986 Fiscal Year Annual Research Report
コンピュータグラフィックスによる顎変形症・顎関節CT像の3次元表示
Project/Area Number |
61570947
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅原 準二 東北大, 歯学部, 助手 (00005109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
曽矢 猛美 東北大学, 歯学部, 助手 (80125591)
今宮 淳美 山梨大学, 工学部, 助教授 (40006276)
金森 吉成 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20006266)
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Keywords | 顎関節CT像 / 3次元画像 / コンピュータグラフィクス / 顎変形症 |
Research Abstract |
本研究の目的はTMJのCT像をコンピュータグラフィクスの利用技術を用いて3次元画像に再構築して表示する方法を考案することである。生体のCT画像データを用いるための前段階として、乾燥頭蓋骨(X線撮影用ファントム)を対象にして以下に述べるような実験を行なった。 1.下顎骨輪郭線の抽出:各CT断層像ごとに対象成分(歯,骨)をしきい値処理により切り出した。2.輪郭線データの構成:CT像のトレース図を参考にして、タブレットによる手入力で輪郭線の座標入力を行った。3.擬似立体表示:輪郭線データからなるCT図形ファイルを任意の間隔で各断面を読んでグラフィックディスプレイにワイヤーフレームとして表示した。4.MOSAICモジュール(MOVIE-BYU)による表面データの作成:読み込まれた輪郭線データから、各2レベルずつのループ(輪郭線分列)を接続して、全体として3次元の表面データとした。5.DISPLAYモジュール(MOVIE-BYU)による表示:MOSAICモジュールで作成されたデータファイルから下顎骨の3次元図形を線画として表示した。(図形の回転,MOSAICでつくられた図形や隠線処理した3次元図形の表示およびcontineous tone画像の表示などが可能)6.COMPOSEモジュール(MOVIE・BYU)による表示:DISPLAYモジュールによって作成された図形データファイルを複数読み込んで同一画面に表示した。 つぎに、生体のCTデータの収集に関しては、重度の顔面非比対称患者15例について、CT写真を2mm間隔で、下顎頭を中心に約3cmの範囲で撮影して磁気テープに格納した。また顎関節3次元表示像の解釈のために下顎頭の形態変異を知る必要性が生じた。そこで東北大学医学部第一解剖学教室所蔵の現代人の乾燥頭蓋骨104体(男76体,女28体)を対象に、コンピュータグラフィクスの実験と並行して解析中である。
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