1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570963
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
瀬戸 かん一 鶴見大, 歯学部, 教授 (60064367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 康博 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (20089395)
柴田 豊 鶴見大学, 歯学部, 助手 (80178912)
近藤 寿郎 鶴見大学, 歯学部, 助手 (70178416)
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Keywords | 骨代替用材料 / 人工骨 / TCP / ハイドロキシアパタイト / テトラサイクリンラベリング |
Research Abstract |
61年度の研究概要は、家兎下顎下縁部にTCP(第3リン酸カルシウム)焼結体ブロックおよびハイドロキシアパタイトブロックを埋入し、その骨組織親和性および骨形成状態について検討中である。家兎は一群三羽とし、術後1週、2週、4週、8週、12週、24週目に屠殺し、骨組織とブロックを一塊摘出し、固定を施した。すべての群に対し、テトラサイクリンの腹腔内投与を行ない2回法ラベリングを行なった。これらを樹脂包埋し、薄切ののち研磨標本とし、螢光顕微鏡XF-EFD2にて観察中である。またこの切片をColeH-E染色を施こし鏡見の予定である。この研究については現在検索段階にあり結果を詳細に報告するに至っていない。 第2の実験として、顆粒状TCPを、家兎顎骨歯槽部に埋入する実験を行なった。実験動物数、実験計画は上記実験と同様であり、方法も同様である。この実験からは、術後1週、術後2週、術後4週目において、TCP顆粒の周囲および顆粒間の炎症性細胞浸潤所見が認められ、顆粒周囲および、顆粒間に骨の形成所見は能認められなかった。さらに長期の8週、12週、24週の所見は現在検索中であり結果の詳細を報告するに至っていない。 第3の実験として顆粒状TCPを犬大腿骨皮質中に埋入し上述の実験と同様の方法で観察を行ない、術後4週頃よりTCP顆粒周囲および間隙に骨形成を認め、経時的に新生骨は増生した。テトラサイクリンラベリング像から、新生骨梁が、術後8週以降より経時的に層板構造化するリモデリング像が観察された。またTCP顆粒が4週以降経過時より吸収縮小する像を観察した。 第3番目の実験に関しては日本口腔科学会総会(昭和61年)にて発表した。
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