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1986 Fiscal Year Annual Research Report

ウリノキ科塩基アンコリンを中心とする各種酸化レベル体の合成

Research Project

Project/Area Number 61570997
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

藤井 澄三  金沢大, 薬学部, 教授 (20019649)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大場 正志  金沢大学, 薬学部, 助手 (60115219)
Keywordsウリノキ科アルカロイド / ベンゾキノリチジンアルカロイド / 酢酸第二水銀酸化 / 脱ベンジル化 / シス-トランス熱異性化 / キナ塩基の化学変換
Research Abstract

ウリノキ科塩基ankorineの側鎖アルコール部における最高酸化レベル体は、同科塩基alancineであるが、本年度の研究ではこの塩基を次のようにして合成することができた。
1.出発原料として必要なethyl cincholoiponateは、市販品として入手可能なキナ塩基cinchonineを既知の7段階変換経路によって、通算収率が50%で製造することができた。
2.上記のようにして得たethyl cincholoiponateの1位Nに2-benzyloxy-3,4-dimethoxyphenacyl基を導入、Na【BH_4】還元によって得たpiperidinoethanol体を酢酸第二水銀で酸化して6-piperidone体を得た。次に、この6-piperidone体を水素化分解し、更にアルカリ性加水分解によってcis-lactamacid体を得た。このcis体を180℃に加熱してtrans体に異性化させ、エステル化、フェーノール性水酸基のベンジル化、Bischler-Napieralski閉環、接触還元の諸段階を経て3環性アミノ酸エステル体を得た。このエステル体をアルカリ性で加水分解し、次にPd-C/H2による水素化分解によって、目的とした(-)-alancineを高収率で合成することができた。
3.このようにして得た(-)-alancineは、意外なことに、米国Schiff教授らが天然から単離したサンプルとは一致しなかった。しかし、この合成サンプルを塩酸塩に導いたところ、この塩酸塩は同教授らが遊離塩基であるとしていた天然品と一致した。このことから、同教授らがalancineの遊離塩基として報告していた各種のデータは間違いで、実際には塩酸塩についてのものであったことが判明した。更に、天然からは遊離塩基の形としては未だ単離されていない(-)-alancineそのものの各種データは、上記の合成品について充分に取揃えることができた。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Tozo Fujii: Chem.Pharm.Bull.35. (1987)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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