1986 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物フェニルアラニン転移リボ核酸の超修飾塩基に関する化学的研究
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61570998
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
板谷 泰助 金沢大, 薬学部, 助教授 (20019657)
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Keywords | 微量蛍光塩基 / 超修飾塩基 / Wittig反応 / キラル合成 / 絶対配置 / 環状炭酸ジエステル / 選択的脱オキシ化反応 / 脱ベンジル化反応 |
Research Abstract |
1.題起超修飾塩基 【1b!〜】 のモデル化合物7-(2-ヒドロキシ-3-メチルブチル)ワイ(【3!〜】)の合成中間体として重要な(【E!_】)-1-ベンジル-7-(3-メチル-1-ブテニル)ワイは、1-ベンジル-7-ホルミルワイ(【2!〜】)と、対応するWittig試薬との反応によって得ていたが、今回【2!〜】を還元して得るアルコール体を経てWittig試薬に導き、イソブチルアルデヒドとの反応によってより高収率かつ高選択的に合成することができた。 2.上記合成中間体をオスミウム酸酸化することによって対応するジオール体を得ることができた。しかしながら、このものはパラジウム炭素を触媒とする接触還元では低収率にしか目的の【3!〜】を与えなかった。そこで、このジオール体の選択的脱オキシ化反応を種々検討したが、既存の方法では目的を達することができなかった。この問題は、ジオール体をシュウ酸ジクロリドと反応させ、得られる5員環炭酸ジエステル体をパラジウム炭素触媒で接触還元するという新しい方法を案出することによって解決した。 3.上記モデル反応にならい、すでに合成法を確立している(【S!_】)-1-ベンジル-7-(3-カルボメトキシ-3-カルボメトキシアミノ-1-プロペニル)ワイ(【4!〜】)をオスミウム酸酸化したところ、1組のジアステレオマーの混合物としてジオール体【5!〜】,【6!〜】を得た。これらはシリカゲルカラムによって分離することができ、X線結晶解析によって主成績体【6!〜】の絶体配置を(【S!_】,【S!_】,【S!_】)と決定した。酸化反応の性質上【5!〜】は(【R!_】,【R!_】,S)一体である。これらを上述の方法で選択的に脱オキシ化することによって、【6!〜】から(【R!_】,【S!_】)-【1b!〜】を,【5!〜】から(【S!_,】【S!_】)-【1b!〜】を得ることができた。したがって、本年度の研究計画はすべて達成されたことになる。ここに得られた【1b!〜】のいずれかがラット肝からの超修飾塩基であると考えられるが、天然からのサンプルがないため、同定するには至っていない。
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Research Products
(2 results)