1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61571001
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉川 雅之 阪大, 薬学部, 助教授 (90116129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 博孝 大阪大学, 薬学部, 助手 (50116042)
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Keywords | 生薬修治 / 生地黄 / 乾地黄 / 熟地黄 / イリドイド / イリドイド配糖体 / ヨノン配糖体 / モノテルペン配糖体 |
Research Abstract |
動植物など天然物由来の薬用材料が漢方で医療に供される場合、新鮮材料がそのまま用いられることは少なく、修治と称される加工行程を経たのちに生薬として漢方方剤中に配剤されている。しかし、修治の目的や効能が臨床経験などから裏づけられている場合もあるが、不明な点が多く近代科学的解明は充分ではない。われわれは、生薬修治の科学的解明が新しい医薬素材の発見にもつながると考え、重要修治生薬の成分解明を進めている。本研究では、最も重要な修治生薬の一つである地黄の修治における化学過程の解明研究を行なった。 地黄は新鮮根(生地黄)を種々の方法で乾燥処理した乾地黄と、新鮮根を酒などとともに蒸すなどの加工処理した熟地黄に大別され、漢方医学ではそれぞれ性味,効能の異なった薬物として区別して方剤中に用いられる。そこで、現在主として漢方方剤中に用いられている中国産乾地黄の含有成分を詳細に検索した結果、イリドイド配糖体6種,複合糖脂質セレブロシド,フェノール性配糖体acteosideを単離同定するとともに、新規成分として、イリドイド4種rehmaglutin A,B,C,D,イリドイド配糖体glutinoside,ヨノン配糖体3種rehmaionoside A,B,Cおよびモノテルペン配糖体renmapicrosideを単離し、それらの絶対構造を含む全化学構造を決定した。さらに、中国産熟地黄,韓国産乾地黄および日本産生,乾,熟地黄の含有成分を比較検討し、地黄修治における含有成分の化学変化や含量の変動を明らかにした。また、これらの地黄成分の中から膀胱や尿道平滑筋に対する作用を有するものが見い出された。この様に、地黄修治における化学過程の解明を行ない、当初に計画した研究目的,計画,方法に対し、ほぼ満足できる結果を得ることができた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Isao Kitagawa: Chem.Pharm.Bull.34. 1399-1402 (1986)
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[Publications] Masayuki Yoshikawa: Chem.Pharm.Bull.34. 1403-1406 (1986)
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[Publications] Masayuki Yoshikawa: Chem.Pharm.Bull.34. 2294-2297 (1986)
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[Publications] 北川勲: 現代東洋医学. 17. 55-62 (1986)