1986 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞における情報伝達機構と抗精神病薬の薬理作用発現との関連
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61571040
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
徳光 幸子 北海道大学, 薬学部, 助教授 (60001046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 文彦 北海道大学, 保健管理センター, 助教授 (40109517)
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Keywords | NIE-115細胞 / ラット大脳皮質 / アデニレートシクラーゼ系 / グアニレートシクラーゼ系 / 抗うつ薬 / セロトニン受容体 / 【Ca^(2+)】依存性 / リン脂質代謝回転 |
Research Abstract |
1.ラットに抗うつ薬を長期間投与すると、大脳皮質膜アデニレートシクラーゼのアゴニストによる活性化が一部抑制されることを見出した。これはまずGTP結合蛋白質の機能低下が発現し、さらに受容体数の減少を伴うことが推定された。 2.NIE-115細胞では、ムスカリン受容体,ヒスタミン受容体,ドパミン受容体が確認されたが、あらたに血小板凝集因子(PAF)受容体,アドレナリン受容体,ボンベシン受容体,ブラジキニン受体が見出された。これらの受容体を介する作用は、すべてCGMPを上昇させるが細胞外の【Ca^(2+)】に依存しており、リン脂質代謝回転の亢進によることが示された。 3.NIE-115細胞にはラット大脳皮質と同様にセロトニン受容体が見出された。しかしセロトニンはラット大脳においてはCAMPを上昇させるのに対し、NIE-115細胞ではCGMPを上昇させた。さらにセロトニンよるCGMP生成は2で示された系とは全く異なり、細胞外または細胞内の【Ca^(2+)】に依存していないこと、リン脂質代謝の亢進を伴わないことまた従来知られているセロトニン受容体のアンタゴニスト(5HT,アンタゴニスト,5H【T_2】アンタゴニスト)によっても抑制されないことから新しいタイプのセロトニン受容体が存在することが示されその性質の検索を行った。 4.3の細胞でのセロトニン受容体の性質を探った結果、ラット大脳におけるドパミン受容体のうちの【D_1】受容体に極めて類似していることが示された。 5.三環系抗うつ薬,向精神薬,鎮痛薬の一部はアセテルコリン・ヒスタミンによるCGMP生成の亢進を阻害することが示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Fumihiko Okada: J.Neurochem.47. 454-459 (1986)
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[Publications] Masahiro Tsuchimoto: Comp.Biochem.Physiol.87A. 377-383 (1985)
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[Publications] Shiro Shirakura: Biochemical Journal. (1987)