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1986 Fiscal Year Annual Research Report

チトクロームP-450と抗真菌剤の相互作用に関する解析

Research Project

Project/Area Number 61571076
Research InstitutionMukogawa Women's University

Principal Investigator

吉田 雄三  武庫川女大, 薬学部, 助教授 (70085281)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青山 由利  武庫川女子大学, 薬学部, 助手 (00158718)
KeywordsチトクロムP-450 / ステロール代謝 / 抗真菌剤 / ケトコナゾール / 酵母 / ラノステロール脱メチル化 / アゾール
Research Abstract

酵母から抗真菌剤の標的であるラノステロール14脱メチル化を触媒するチトクロムP-450(P-450/14DM)を精製し、このものとケトコナゾールなどアゾール系抗真菌剤の相互作用を解析した。解析は、抗真菌剤による酵素活性阻害と抗真菌剤によって生じるP-450/14DMのスペクトル変化の両者を相互に関連づけながら実施した。本年度に得られた成果は以下のように要約できる。
(1)ケトコナゾールなどアゾール系抗真菌剤は、P-450/14DMと強い親和力で1:1の複合体を形成した。(2)結合に際して、アゾール部分はP-450/14DMのヘム鉄に配位してP-450/14DMのスペクトル変化を引き起こす原因となった。(3)各抗真菌剤個有の構造を持つ側鎖部分は、P-450/14DMのタンパク質部分に存在する基質結合部位と相互作用を持ち、抗真菌剤のP-450/14DMに対する親和性を決定する原因となっていた。(4)抗真菌剤のP-450/14DMに対する阻害の強さは、抗真菌剤のP-450/14DMに対する親和力に依存しており、ヘム鉄に配位してP-450/14DMのスペクトル変化を引き起こす物質であっても、側鎖が小さく、親和力の低いメチルイミダゾールなどはP-450/14DMに対してほとんど阻害作用を示さなかった。この事実は、抗真剤としての基本的作用であるP-450/14DM阻害にとって、ヘム鉄に対するアゾール基の結合は重要な役割を演じてはいないことを示すものである。
以上の諸結果は、ステロールの14脱メチル化に関与するP-450を阻害することによって真菌のステロール合成を抑制することを主たる作用機作とする抗真菌剤を開発する上で、P-450/14DMに対する選択的親和性を高める方向へ側鎖部分を改変して行くことが重要であることを明確にするものである。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Yuzo Yoshida: Biochem.Biophys.Res.Commun.137. 513-519 (1986)

  • [Publications] Yuzo Yoshida: Biochem.Pharmacol.36. 229-235 (1987)

  • [Publications] K.Iwata;H.Vanden Bossche 編,Yuzo Yoshida: "In Vitro and In Vivo Evaluation of Antifungal Agents" Elsevier Science Publishers, 305 (1986)

URL: 

Published: 1988-11-10   Modified: 2016-04-21  

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