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1988 Fiscal Year Annual Research Report

Morphineの新代謝経路ならびにその生理的役割の解明

Research Project

Project/Area Number 61571078
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

土岐 智  福岡大学, 薬学部, 教授 (10078686)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石田 隆  福岡大学, 薬学部, 助教授 (90122671)
Keywordsモルフィン6ー脱水素酵素 / モルフィノン / モルフィノン-グルタチオン結合体 / 可溶性画分 / ミクロソーム画分 / モルフィノン生成活性 / 耐性発現 / 新代謝経路
Research Abstract

当研究室では、morphine(M)の6位水酸基の脱水素反応を触媒するmor-phine6-dehydrogenaseを発見し、その反応生成物であるmorphinone(MO)の一部がさらに代謝され、glutathione(GSH)と結合する新代謝経路を明らかにしている。MOの生成活性は、各種実験動物における各種臓器の可溶性画分およびミクロソーム(Ms)画分の双方に認められることも判明した。可溶性画分については、精製酵素を得て、その性質を明らかにしてきたが、Ms画分での反応については、未解決である。
本年度の研究においては、以下の結果が得られた。(1)Ms画分の反応では、NAD(P)HのいずれにおいてもMO生成が見られること。(2)Fe^<2±>EDTA+ascorbate系やxanthine-xanthine oxidase系でもMO生成が確認されることから、MsにおけるNADPH-cytochromeP-450系による反応は、OHラジカルの関与が示唆されること。(3)MOがさらに代謝されて生じるmorphinone-glutathione結合体(MO-GSH)については、これの8位結合部位での立体配座が、合成標品の2次元NMRスペクトルの比較により、8(S)-(glutathion-S-yl)dihydromorphinoneと決定できたこと。(4)Mass-スペクトルによるMO-GSHの検出に際し、ヨウ化ナトリウムの添加により、特微のある3本のピークが得られ、これらのピークを指標にして、MO-GSHの検出法を確立し、さらに、この方法は、codeinone-glutathione結合体の場合にも応用できることが判明したこと。以上のごとく、MO生成についての種々の知見、とくにMs反応におけるOHラジカル関与の可能性、さらにはMO-GSHの8位結合部位における立体構造およびFAB-Massを使用してのGSH結合体検出法の確立と、かなりの成果を得ることができた。今後は、本代謝経路に関する知見をもとに、Mの副作用軽減をめざし、ヒトの治療に適用できるよう、さらに研究を推進する計画である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Takashi Ishida: Drug Metablism and Disposition. 17. (1989)

  • [Publications] Takashi Ishida: Organic Mass Spectrometry. 24. (1989)

URL: 

Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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