1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61571088
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浜口 秀夫 筑大, 基礎医学系, 教授 (00091918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 滋 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (10013963)
近藤 郁子 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (20110489)
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Keywords | 高脂血症 / 優性遺伝性高コレステロール血症 / LDLレセプター遺伝子 / アポリポタンパクAI遺伝子 / アポリポタンパクC【III】遺伝子 / DNA多型 / RFLPs / アポリポタンパクE |
Research Abstract |
日本人においても虚血性心疾患の主要なリスクファクターの1つである高脂血症のうち、家族性高コレステロール血症以外の優性遺伝性高脂血症の遺伝子座を同定することを目的として研究を行なっている。本年度はこの研究に必要なアポAI-C【III】遺伝子領域のDNA多型とLDLレセプター遺伝子のDNA多型の日本人の特徴を明らかにすることを主目的として研究を行なった。さらにこれらのDNA多型とアポEの多型を遺伝マーカーとして用い、健黄色腫を伴なわない優性遺伝性高コレステロール血症の遺伝分析を行なった。研究実績の概要は、以下のとおりである。 1.アポAI-SDNAを用いたサザンハイブリダイゼイション法により、105名の健康人のアポAI-C【III】遺伝子領域を分析した結果、制限酸素Sst-【I】とMsp-【I】によって同定される対立遺伝子は連鎖不平衝にあることが判明した(連鎖不平衝値0.186;P〈0.001)。日本人の健常者のハプロタイプの頻度がS1M1=0.65,S1M2=0.07,S2M2=0.29)と計算された。このことから、日本人では、アポAI-C【III】遺伝子領域の分析にハプロタイプが有効であることが明らかになった。 2.LDLレセプターcDNAを用いたサザンハイブリダイゼイション法により、50人の健康人を分析した結果、Pvu【II】RFLPのV1,V2の頻度は、0.89と0.11,Pst【I】のP1,P2の頻度は0.82と0.18であり、いずれもLDLレセプター遺伝子の分析に有効な遺伝マーカーであることが判明した。 3.健黄色腫を伴なわない優性遺伝性高コレステロール血症(成人のコレステロール値250mg/dl-300mg/dl)の2家系を分析した結果、1家系がLDLレセプター遺伝子の異常が原因で高コレステロール血症が生じていることが示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Mieko Onuki et.al.: Jpn.J.Human Genet.31. 337-343 (1986)
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[Publications] Juichi Satoh et.al.: Jpn.J.Human Genet.32. (1987)
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[Publications] Hideo Hamaguchi;Editor, T.Sasazuki: "New Approach to Genetic Disease"Apolipoprotein AI-C【III】 Gene Polymarphisms and Myocardial Infarction in Japanese Population."" Academic Press, 9 (1987)