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1988 Fiscal Year Annual Research Report

野菜や果物のペクチンとテクスチャーの関係

Research Project

Project/Area Number 61580081
Research InstitutionOkayama Prefectural Junior College

Principal Investigator

渕上 倫子  岡山県立短期大学, 助教授 (60079241)

Keywordsペクチン質 / テクスチャー / 食物繊維 / 多糖類 / レンコン / ゴボウ / 加熱調理 / 軟化
Research Abstract

ゴボウ、レンコンの煮熟により原化しにくい原因とペクチン質の性質との関係について検討し、タケノコ、ダイコンなどとの比較を行った。
1.ゴボウはペクチン質含有量が多く(993.3mg/100g)、希塩酸抽出区分(pA)39.4%、酢酸塩緩衝液抽出区分(pB)53.9%、ヘキサメタリン酸ナトリウム溶液抽出区分(pC)6.7%でpBを多く含んでいた。pBのエステル化度は38.3%と低値であり、塩化カルシウムにより沈殿した。pA、pB、pCのDEAEーセルロースカラムクロクトグラムは各々大きく異なった。pAの中性糖区分(I)はイヌリンが大部分を占め、弱酸性ペクチン質区分(II)よりペクチン酸区分(III)に多く溶出した。pBはIをほとんど含まずIIの後方、およびIIIに多く溶出したため低エステル化度であることが明らかになった。pCはIを多く含んでいる点を除きpBに類似していた。ごぼうのペクチン質の構成糖はアラビノース、ガラクトースを多く含んでいた。ごぼウのペクチン質の分子量をSepharoseCL=6Bによるゲル濾過で調べたところ、約54万〜200万の位置に溶出し、相当高分子であることが判明した。ごぼうを煮熟すると加熱時間が増すに従って煮汁中へのペクチン質の溶出量は増加し、組織中に残存するペクチン質の組成が変化した。すなわち、pAが増加し、pB、pCが減少した。pB、pCのエステル化度は減少したが、分子量には大きな変化がみられなかった。以上の結果から、ごぼうが煮熟により軟化しにくいのは、エステル化度の低いペクチン質を多く含むため、トランスエリミネーションによる分解が起きにくく、加熱後も相当多量の高分子のペクチン質が組織中に残存するためであることが判明した。
2.レンコンの煮熟により軟化しにくい原因もごぼうと同様であった。即ち、pAが少なく低エステル化度のpBを多く含んでいた。また、冬期に収穫したレンコンはpCが多く、これも軟化しにくさの一因と考えられる。

  • Research Products

    (8 results)

All Other

All Publications (8 results)

  • [Publications] Michiko FUCHIGAMI: 日本家政学雑誌. 39. 1241-1247 (1988)

  • [Publications] 渕上倫子: New Food Industry. 30. No.368-79No.4 (1988)

  • [Publications] Michiko FUCHIGAMI: Journal of Food Science,.

  • [Publications] Michiko FUCHIGAMI: Joural of Food Science,.

  • [Publications] Michiko FUCHIGAMI: Journal of Food Science,.

  • [Publications] Michiko FUCHIGAMI: 日本家政学雑誌.

  • [Publications] 渕上倫子、鈴木幸雄、山野善正 編: "食品の物性第14集、野菜のペクチンとかたさ" 食品資材研究会, 195-224 (1988)

  • [Publications] 渕上倫子: "野菜のペクチン質に関する調理科学的研究" 学位論文(奈良女子大学人間文化研究科), 1-127 (1989)

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Published: 1990-03-20   Modified: 2016-04-21  

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