1988 Fiscal Year Annual Research Report
運動の楽しさに関する実証的研究-小学校における各運動機材の楽しさの因子構造とその感じ方について-
Project/Area Number |
61580107
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Educacion |
Principal Investigator |
千駄 忠至 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (60137304)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑野 裕子 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助手 (80167585)
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Keywords | 楽しさ / 楽しさ尺度 / 体育授業 / 運動教材 |
Research Abstract |
63年度は、昨年度作成した陸上運動の楽しさ尺度および水泳の楽しさ尺度をそれぞれ小学校の授業に適用し、楽しさに影響を与える要因について検討をし、さらに、3年間のまとめを行った。 陸上運動のリレー学習では、学習課題が個人課題から集団課題に変化する過程における課題変化と楽しさの関係、水泳のクロールの学習では、学習方法の理解の関係について明らかにした。 得られた結果の主なものは次のとうりであった。 1.陸上運動リレーの学習 1)個人課題設定者数は、学習初期に急激に増加し、中期以後は漸次減少し、後期には低いレベルで安定した。また、集団課題設定者数は学習中期に増加し、後期は高いレベルで安定した。 2)個人課題設定者より集団課題設定者の達成の楽しさ得点が有意に高いことが認められた。また、同一個人においても個人課題を設定した時よりも集団課題を設定した時の達成の楽しさ得点が有意に高いことが認められた。 2.水泳のクロールの学習 1)学習方法の理解の程度が高いほど数多くの楽しさ体験をし、楽しさ得点も高いことが認められた。 2)学習方法の理解が高いほど目標達成に関する楽しさ(達成、向上)が深まることが認められた。 3)技能の伸びと達成の楽しさは相関関係のあることが認められた。 3.報告書の作成 研究報告書は1)各種運動領域の楽しさの種類とその因子構造、2)各運動領域における楽しさ尺度の作成、3)楽しさに影響を与える要因の3つ部分によって構成した。
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