1986 Fiscal Year Annual Research Report
我国の思春期における体力・運動能力の停滞低下をもたらす要因解析に関する研究
Project/Area Number |
61580112
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
川崎 順一郎 熊本大, 教育学部, 助教授 (70040053)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 正治 熊本大学, 教育学部, 助教授 (10153214)
小郷 克敏 熊本大学, 教育学部, 助教授 (40040521)
庭木 守彦 熊本大学, 教育学部, 教授 (10040479)
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Keywords | 思春期 / 体力・運動能力 / 停滞低下 |
Research Abstract |
昭和61年5月、対象の中学校並びに被験者を決定し、調査・実験を開始した。内容は次の通りである。5月全校生徒に対するスポーツテストと体格測定。6月より各学年1クラスを対象とし、サージャントジャンプ・50m走のチェックを開始した(月1回計測)。7月、5名の中学3年生に対し午前8時より午後7時迄の11時間を連続して心拍数をチェックした(運動部員4,非運動部員1)。日頃の運動生活及び健康に対する意識などについてアンケート調査を行った。11月に再び心拍数のチェックを行った。日本体育学会において高校1年を中心とした体力の停滞低下の実態について報告した。 本年度の調査・実験結果について概要をまとめてみると、運動不足といわれる現代の子供達の学校生活における活動量は非常に少く、特に体育の授業のない日の活動量は少なかった。また、体育の授業のある日においても主にその授業中に活動量が多くなる以外は活発な身体活動は行われていないという実態が明らかになった。この活動量を確保するためには特別活動は大きな役割をはたしていることもわかった。つまり学校生活における体育の果たす役割は今後増々大きなものになると考える。 体力の停滞低下をもたらす要因は活動量の不足に他ならないが、体育系の部活動参加者の場合でも、すべての大会が終了する夏休み以降においてはその確保が困難であること等も明らかにした事から(中学3年生を対象とした)今後の体力の推移についても観察を続けていきたい。また子供達の活動量を確保する手段としてはカリキュラム,行事,その他全般にわって検討する必要があり体育経営を見なおす資料の収集も次年度へ拡げていきたいと考える。
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