1986 Fiscal Year Annual Research Report
Inverted Two-Phase Flowの流動と伝熱に関する研究
Project/Area Number |
61580190
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
有冨 正憲 東京工大, 原子炉工学研究所, 助教授 (60101002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 実 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90171529)
井上 晃 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (20016851)
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Keywords | 二相流 / 熱伝達 / 圧力損失 / 熱的非平衡 / 軽水炉の安全性 / Inverted Two-Phase Flow |
Research Abstract |
Inverted Two-Phase Flowの流動形態には、(1)Inverted Annular Flow(IAF),(2)液体スラグ流(LSF),(3)噴霧流の3つの形態が存在する。この内、噴霧流の流動と伝熱特性は、Post-dryout状態の噴霧流の特性と一致することが判明したので、本研究ではIAFとLSFの流動形態に着目した。そして作動流体としてフレオン113を用い、内径3mmの細管内にこの流動形態を形成させ、熱伝達率,液相加速特性および圧力損失を求める実験を行った。その結果を更に本グループで行った流路径9.8mmのIAFの結果と比較することにより、IAFの流動・伝熱特性をより明確にした。以下に得られた結論を要約する。 1.熱伝達率は流路径3mmの場合には約3倍近く高くなる。このためIAFの流動形態では、壁面熱流束に対する液相への伝熱量の割合が10%程度となるために、9.8mm径の場合には顕著であった熱伝達率に及ぼす液相のサブクール度の影響は現われない。 2.熱伝達率を無次元化してヌッセルト数(Nu数)として整理すると、IAFの流動形態では、Nu数は壁面過熱度の自乗に逆比例し、入口レイノルズ数(Re数)の0.375乗に比例する。 3.LSFの流動形態では、Nu数は熱的平衡クオリティ(Xeq)に比例して増加し、かつ入口Re数の自乗に比例して増加する。そしてXeg=0におけるNu数の外挿値はIAFのNu数と一致する。 4.IAFとLSFの摩擦損失の液単相流の値に対する比である増倍係数は、Xeqで整理出来、IAFでは余り変化しないが、IAFとLSFの混った領域ではXeqの自乗に比例する。IAFに対しては9.8mm径とは異なり、この値は1を越える。
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Research Products
(1 results)