1986 Fiscal Year Annual Research Report
技術教育における技術概念及び技術の方法を中心とした教材の開発と試行
Project/Area Number |
61580252
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
篠田 功 兵庫教大, 学校教育学部, 助教授 (10154220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉井 輝雄 兵庫教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70053668)
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Keywords | 技術教育 / 技術概念 / 技術の方法 |
Research Abstract |
技術概念は、技術の科学ともいうべき技術学を背景とする。技術教育は技術学とともに技術的実践の能力や態度を学びとらせるものであるが、技術学は進歩が急速できわめて広範囲にわたることから、その学習は基本的技術概念の構造を、技術の方法を通して行う必要がある。このため、本年度の研究の主要な目標は、技術教育のカリキュラムを技術概念と技術の方法という2つの観点から検討すること、さらに、その結果を踏まえて教材の開発を行うこととした。具体的には下記のように計画して研究をすすめた。 カリキュラムの枠組の検討は、技術概念においてもっとも基本となる「システム,材料,エネルギ,情報」を柱とし、それらの下位概念が「構造,状態,効果」というカテゴリに分類できるという仮定のもとに、枠組となる基本概念の抽出を試みた。また、技術の方法は、その方法の柱となるものが「システム思考」につながる考え方であり、その枠組となる基本的概念として「設計,加工,操作,評価」をとりあげた。 以上の考え方にもとづいて、中学校技術・家庭科における機械2及び電気2の領域の教材開発を行った。機械2の教材は、内燃機関を中心にエネルギ変換をテーマとして、それにかかわる技術概念(法則も含む)と、技術の方法(変換のメカニズムとその効率を中心とした)を明らかにし、指導計画を作成した。電気2の教材は、ダイオードによる整流のはたらきをテーマとして、そのはたらきにかかわる技術概念を明確にし、入力と出力から機能をとらえる技術の方法を用いたVTRとCAI教材を開発した。両教材の試行は、昭和62年度に行う予定であり、授業記録及び評価データにもとづいて教材の評価を行い、教材の改善をすすめたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 篠田功: 産業教育. Vol.36 No.4. 15-18 (1986)
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[Publications] 篠田功: 日本産業教育学会研究紀要. 第16号. 59-74 (1986)
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[Publications] 篠田功: 日本教育工学会第2回大会講演論文集. 71-74 (1986)
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[Publications] 篠田功: 日本産業教育学会第25回大会研究発表要録. 18-19 (1986)