1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61840003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 厚人 東大, 理学部, 助手 (00100818)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸塚 敏治 浜松ホトニクス(株), 電子管事業部, 部門主任
竹内 純一 浜松ホトニクス(株), 電子管事業部, 部門長
梶田 隆章 東京大学, 理学部素粒子物理国際センター, 助手
戸塚 洋二 東京大学, 理学部素粒子物理国際センター, 助教授 (40011712)
小柴 昌俊 東京大学, 理学部物理学教室, 教授
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Keywords | 光電子増倍管 |
Research Abstract |
高性能大口径光電子増倍管の開発のために本年度は、既存の20インチ光電子増倍管の基本特性,改良点,改良方法を検討し、試作のための基本設計を行った。 (1)時間特性 16インチ光電子増倍管のダイノードを使って、時間分解能を測定した。この結果、印加電圧2000ボルト、光量1ホトエレクトロンレベルで平均時間分解23ナノ秒を得た。この値は目標としている3ナノ秒を越えるものであり高時間分解の実現が可能となった。 (2)エネルギー分解能 1ホトエレクトロンのピークがエネルギースペクトラム上で識別できることを日標に検討を行っているが、まだ達成されていない。電子計算機によるシュミレーションでダイノード構造の最適化を求めている。 (3)雑音特性 雑音の原因となる主な要素は、光電子増倍管の容器であるガラス中に含まれている放射性不純物(ウラン,トリウム,カリ)からくる。ガラス製造工程での放射性不純物の混入の可能性を調べ、又ガラス原料中の含有量を測定する準備を行った。これらの結果を基に低雑音ガラスを開発する。 (4)耐水性 既存20インチ光電子増倍管の防水構造、及び神岡陽子崩壊実験での3年間以上の防水実績を孝慮して、より耐水性の良い防水構造の設計、防水コネクターの設計を行った。 以上の検討、試験結果から高性能増倍管試作に向けて、基本設計、及び増倍管の中心部であるダイノード部製造のための金型試作を行なった。
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