1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61850009
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷川 賢一 東大, 工学部, 助教授 (40010798)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持木 幸一 東京大学, 工学部, 助手 (80107549)
竹内 智 埼玉大学, 工学部, 助教授 (50010963)
吉岡 靖夫 武蔵工業大学, 経営工学科, 助教授 (40061501)
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Keywords | 放射線検出器 / 位置検出器 / アモルファスシリコンセンサ / 2次元検出器 |
Research Abstract |
パルス方式の放射線位置検出器(PSD)として、MWPC(multiwire proportional chamber)とParallel Plate Avalanche Chamber(PPAC)の試作研究を、積分型としてアモルファスシリコンリニヤセンサ(a-SiLS)の応用研究を行っている。 1MWPC、1mmピッチのアノードを持つMWPCが安定に動作できるかを高エネルギー研放射光用として試作したMWPCについてテストを開始した。10μmタングステン線を用いているが、カーボンファイバーが利用できるかを検討中。 2PPAC、有感領域が4×2【cm^2】と5×5【cm^2】のPSDを試作した。PPACはドリフト領域とアバランシ領域の二つの平行平板チェンバーで、アバランシ領域では1〜2mmに数KVの電圧がかけて電荷の増倍を行わせるため、使用するメッシュ電極とアノード電極間の平行度が10μm以下でなければならない。アノードは抵抗板を用い、X軸の信号出力を取り出し、その下にY軸用の抵抗板電極を用いた2次元検出器で、位置分解能0.53mm(FWHM)が得られている。現在はエネルギー分解能が40%近くあり、電極の工作精度の向上により改善する必要があるが、プロトタイプとしては十分な性能を持っている。この実験結果を基にして、10cm×10cmのPPACの試作を計画している。 3a-siリニヤセンサの応用、1次元センサに光ファイバーをつけ、2次元-1次元変換を行う方式を検討中で、蛍光板による放射線一光変換、ファイバーによる伝送損失の実験を開始している。リニヤセンサとしてはFuji-Xeroxのa-Siリニヤセンサを利用するが、これについては、その感度向上のための技術開発を完成させており、実用性の見通しは高い。
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