1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61850017
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
田中 紘一 長岡技科大, 工学部, 教授 (90143817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 明洋 ミネベア(株), 東京螺子製作所, 部長
川原 正言 日本鋼管(株), 中央研究所, 部長
武藤 睦治 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00107137)
上野 学 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134963)
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Keywords | セラミックス / 軸受 / 高温 / 無潤滑 / ころがり疲労 / 摩擦係数 / 試験機 |
Research Abstract |
大気中高温ころがり疲労試験機を設計・試作し、それを用いた試験方法を確立するとともに、温度、荷重条件を適当な水準に変えた無潤滑下での試験を行った。供試材として試験片、転動体、軌道輪に窒化けい素を、保持器に固体潤滑剤を含有した窒化けい素を用いた。試験結果は要約すると以下の通りである。 (1)無潤滑において、セラミック軸受は、鋼の場合に生じる焼付現象は観察されず、ころがり疲労寿命はSUJ2鋼よりも長寿命で、最大ヘルツ応力2.7GPaにおいて【10^6】サイクル以上の寿命を示した。 (2)高温(500℃)における寿命は室温の場合とほぼ同程度かせいぜい1オーダ低下する程度だった。 (3)室温における転動体と試験片との間の摩擦係数は5×【10^(-3)】程度であった。高温(500℃)においては、室温より1オーダ高い値を示した。 (4)無潤滑におけるセラミックス摩耗面のはく離部の寸法は50〜100μmで、潤滑中の軸受鋼の場合および報告されている油潤滑中のセラミック軸受の場合のそれらよりかなり小かかった。また、はく離部には酸素量が高く検出された。室温と高温ではこのような傾向には違いがなかった。 以上のように、本年度の結果は、試作した大気中ころがり疲労試験機が十分所期の性能を有し、実用化が可能であること、およびセラミックスが無潤滑・高温の条件下での軸受材料として有望であることを示している。さらに本年度においては、真空中高温ころがり疲労試験機を設計・試作を行い、現在調整中であり、次年度の研究計画に従った研究実施の準備も整えることができている。
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