1986 Fiscal Year Annual Research Report
赤外線映像装置を用いたリアルタイム応力測定システムの開発
Project/Area Number |
61850019
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
白鳥 正樹 横国大, 工学部, 教授 (60017986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 孝 日本アビオニクス(株), 技術本部, 技術担当課長
三好 俊郎 東京大学, 工学部, 助教授 (70011195)
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Keywords | 赤外線映像装置 / 応力測定 / 亀裂 / 応力拡大係数 / J積分 / 亀裂の検知 / 高周波加熱法 |
Research Abstract |
赤外線映像装置サーマル・ビデオ・システム(TVS)を用いて、構造部材の変形に伴う微小温度変化を計測することにより、構造部材の応力分布を計測する、赤外線応力測定に関する基本的な技術の開発を行った。内容は以下の3項目よりなる。 1.微小温度変化の計測技術の開発 2.画像データのリアルタイム処理 3.温度データの応力データ(主応力和)への換算 以上の3点に関して、実験室レベルでの検討を行い、軟鋼、アルミ合金、ポリカーボネイト板等における切欠きの応力集中が計測可能であることが確かめられた。また現場への応用を意図して、防錆塗膜の影響等も検討した。 次いでこの装置を亀裂の問題に応用し、亀裂の応力拡大係数およびJ積分の計測が可能であることを示した。J積分に関しては、亀裂先端の塑性域に発生する、塑性仕事による温度上昇を計測するもので、従来にない新しい計測法の開発に基本的な見通しを得た。 さらに、高周波加熱装置を用いて、構造部材表面に渦電流を発生させ、亀裂等の不連続部に生じる特有の温度パターンの識別により、疲労亀裂を検知する方法に対して、実験室レベルでの成功を収め、非接触、非破壊による疲労亀裂の検知に関する新しい方法を開発した。 次年度の課題は、上記手法の実用化への方向を目指して、計測システムとして完成度の高いシステムへつくりあげていくことである。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 白鳥正樹,ほか: 日本機械学会論文集. 52-478. 1553-1558 (1986)
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[Publications] 白鳥正樹,ほか: 日本機械学会講演前刷. ANo.86-0635. 1-6 (1987)