1986 Fiscal Year Annual Research Report
新しいアトマイズ超急冷法で作製する希土類系合金微粉末を用いた高性能磁石の試作研究
Project/Area Number |
61850053
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
八木 正昭 宮城工高専, その他, 教授 (80005371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 耕一郎 三菱金属株式会社, 中央研究所, 研究員
生田 信之 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 講師 (50042255)
丹野 浩一 宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (50042247)
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Keywords | アトマイズ粉末の製造 / 加熱冷却二系統回転法 |
Research Abstract |
本研究は、研究代表者・八木と分担者・丹野の共同考案による溶融回転射出ノズルとこれと逆方向に回る超急冷用回転デイスクから構成される新しいアトマイズ超急冷法を用いて、原料合金の微細化と超急冷を同時に行わせ、高品位の磁性粉末を作製し、これら粉末による磁石の試作を目的としたもので、初年度の実績は以下に述べるとおりである。 1.上記の目的達成のために、研究計画調書に記載したとおり、まず、溶融合金を大きな遠心力で射出させるために、ACサーボモータとエアシリンダを含む高速起動射出機構を設計製作し、試作実験に着手した。 2.試作実験はFe-B系合金を用いて行い、溶融射出用石英ノズルの形状・寸法、高速起動回転に耐えられる取付け方法、および超急冷デイスクの形状・寸法など本試験研究に必要な作製条件・方法の検討・改善を順次進めた。その結果、次のような点が明らかになった。 (1)本研究で用いた新しいアトマイズ法によって、少なくとも数10μm程度以下の粒子径が得られることがわかった。 (2)ノズルおよびデイスクを高速回転させると、微粉末の粒度分布が上がり、粒度分布はこれらの回転数に大きく依存することがわかった。現在、粒度分布をさらにあげるために、作製方法・条件を種々検討中である。 3.本方法で粉末を作製できることがわかったが、現有の装置では真空容器の直径が足りないことがわかったので、最近、装置に新たに大型の回収管を接続し、次年度は種々のガス雰囲気で試作研究を進めることにしている。 4.高性能磁石に必要な希土類金属を含む粉末の試作実験をまもなく始めるが、上記2の成果については、合金微粉末の製法として、公務員の発明による特許を申請する予定である。
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