1986 Fiscal Year Annual Research Report
速度台数比例則を実現する科学技術用高並列計算機の試作
Project/Area Number |
61850060
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
星野 力 筑大, 構造工学系, 教授 (30027130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小柳 義夫 筑波大学, 電子情報工学系, 助教授 (60011673)
西村 仁嗣 筑波大学, 構造工学系, 助教授 (00010819)
白川 友紀 筑波大学, 構造工学系, 講師 (20112021)
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Keywords | 高並列計算機 / 並列処理 / ベクトル演算 |
Research Abstract |
3年計画の初年度に当たる本年度は、2年後の高並列計算機の試作に向けて、次のことを行った。 1.並列計算機のハードウェア,ソフトウェアの開発支援を行うとともに、将来製作する並列計算機の制御を行うホスト計算機ともなりうるワークステーション(ソード:UNIBOX-【II】)を購入した。また、このワークステーションの端末ともなるが単独でもプログラム開発などが行えるパーソナルコンピュータ(NEC:PC-9801UV2)を購入した。 2.並列計算機を構成する要素となるプロセッシングユニットの概念設計を行い、評価のため主記憶を容量を小さくしたプロトタイプを試作した。 3.並列計算機を組み立てたときにそれを制御するために必要となるリンクコントロールファイルやプログラムローダを購入したワークステーション上で作成した。そして上記のプロトタイプをワークステーションに接続し、実際に並列計算機を組み立てた時もその制御が可能であることを確かめた。 4.プロセッシングユニットの浮動小数点演算速度を大きくするため、高速の浮動小数点演算LSIと各プロセッシングユニットの制御を行うマイクロプロセッサの間で効率的に制御や通信を行い、ベクトル演算も高速に行う方式を開発した。この方式を実現する回路を上記のプロトタイプとは別に平行して試作し、ワークステーションに直に接続して評価を行った。その結果、最高6MFLOPSの速度が得られることが確かめられた。 本年度試作したプロトタイプと浮動小数点演算回路をそのまま結合すると1台のプロセッシングユニットとしては寸法が大き過ぎるので、来年度はゲートアレイなどを用いてプロセッシングユニットの寸法を小さくすることも必要である。また、並列処理プログラムのディバグや、処理結果の表示などに関する改良も必要である。
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